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水難事故を防ぐために知っておきたいこと

水難事故を防ぐために知っておきたいこと




水難事故といえば、親子連れがまるごと流されたり、20代くらいの者が溺れたりと、意外と体力があるはずの人間もこういった目に遭う印象が強い。

これらの者たちが泳げなかった、というわけでもないだろう。義務教育でプールあるんだし。要するに、泳げる人間でも溺れる。それくらい「動きのある大量の水」というのは怖いものだ。

水難事故は「避けるべき事態」である。逆を言えば遭遇したら助からないかもしれない。水場の危険を知ることでこういったリスクを避けよう。




§川の場合
「前後三日間の」天気も調べる

当日の天気は誰だって調べるだろうが、前後三日間の天気も調べたほうが良い。

前日に雨が振っていれば川は増水するし、明日雨が降ると予報されていたが早まって今日降るということも有り得なくはないからだ。

基本的に雨水などはすぐにはなくならない。土地などに一定量吸収、保水され、その間は川は増水し続ける。
「昨日は雨だったけど今日は晴れて良かった」なんて言ってると流されるだろう。

水の色を見る

特に川の場合。水が濁っている場合は前日の雨などで増水している可能性がある。
また、深い緑色とでも言おうか、そんな濃い色をしている場合、そこから急に深く、流れも急になっている事が多いので近寄らないこと。

石の色を見る

川原の石が全て白く汚れているような場合、その場所は増水した時には全て水に沈む。石のその色は乾いたドロが付着しているから→雨が降るとドロが溜まるくらいに水位が上がるから。

まぁ白くないから大丈夫というわけでは全然ないのだが。しかし、万一水位が上がってきた時に「どこまで逃げれば良いのか」の目安くらいにはなるだろう。あたり一面白く汚れた石だとしたら、中州に取り残されると言う可能性もある。

このような場所では荷物を置いて拠点とするのは避けたほうが良いだろう。
また、天気にも注意すること。

ダムの有無、放流情報を調べる

国土交通省 ダム情報

貯水量の調整や環境維持など様々な目的でダムの放流(放水)が行われる。

規模は大きく、大雨直後くらいには川の水量は増加する。

大体は注意を促す看板や、放流前にサイレンなどの警告が行われるはずだが、予め知っておいた方が逃げ遅れる心配は無いだろう。職員の見回りも行われる。
「大雨が降ったら川には近づかない」・「サイレンが鳴ったら川から上がる」という最低限の知識は備える必要が河川利用者にも求められる。

Wikipedia:放流(ダム)

一部観光地化しているダムは「見世物」としての放流もする。まぁ見る分には迫力があっていい。


低体温症(ハイポサーミア)

水は冷たいため、体温が奪われやすい。唇が紫色になっていたりしたら水から出て身体を温めること。
低体温症は最悪死ぬ可能性もある。

水難事故マップを見る

「水難事故が発生しやすい場所」はある。予め目的地にどんな事例があるのか知っておいたほうが良いだろう。

全国の水難事故マップ2003-2015
この地図では、2003~2015年の13年間に、川や湖沼等で水遊び、釣り、遊泳、レジャー、散策、通行中など、様々な状況で発生した水難事故のうち、新聞記事やインターネットニュース情報から把握できた約2287件の水難事故の内容と事故発生地点の位置情報を表示しています。
表示内容は、既に報道された情報を基に要約したものです。また、位置情報については、報道記事から読み取ったものであり、誤差を含んでいますので目安としてください。
各都道府県で発生した事故を地方別にマップ表示しています。ただし、福島・静岡・長野・岐阜・三重については、複数の地方で表示しています。
また、GPS検索機能を備えたスマートフォンサイトでは、現在地の位置を示すことができます。


・ピンをクリックすれば事故の概要を見ることができる。




海の場合

離岸流

波打ち際から沖合に向かう局所的で強い流れのこと。この流れに囚われた場合、沖にどんどんと流されることになる。

地形による発生が多いが、風向きや潮の満ち干きなどの原因で発生することもある。
つまり「さっきまではこんな流れはなかったのに」と流されながら思うハメになる可能性がある。

流れの速さは秒速1~2メートル。これはオリンピック選手が流れに逆らえるかどうか微妙なラインだそうだ。常人では無理だろう。

アメリカでの話だが サメの被害者+竜巻の被害者 < 離岸流による死者 だそうだ。

日本では1955年7月28日に36名が死亡した例がある。足がつくような浅い場所でこれだけの数が不自然に溺れたことから、離岸流によるものだとされた。


離岸流の対策

見分け方について

基本的に分かるものではないと思っておいたほうが良い。かろうじて、「波の砕け方が他よりも小さい」「海水が濁って見える」などの特徴があるとも言われている。だが、「これらがなければ大丈夫」というわけでもないだろう。前述のとおり、離岸流の発生原因は様々あるのだから。

離岸流からの脱出

端的に言うと、「横に泳げ」。流れに逆らって浜辺にたどり着こうとするのはプロでも出来るかどうかわからない早さだ。
一方、離岸流自体の幅は20~30メートル程度。横に泳ぐ分には十分に可能。沖に流されても慌てずに離岸流から脱出できれば後はただ泳いで陸に上がるだけだ。

とにかく目的を「浜辺に付くこと」ではなく、「離岸流からの脱出」にすること。

逆潜流

波打ち際が急に深くなっている海岸で起こりえる。「下方向に向かう流れ」。

よくある真夏の海の怪談で、溺れた人間が助けあげられた後「誰かに足を引っ張られた」なんて語るという話があるが、その正体がこれだという意見もある。

実際そう感じるほど急に下に引っ張られるため、離岸流同様流れに逆らって浮上しようとするのは無理がある。

急に深くなっている場合、海の色が違って見える事が多い。一度高台から泳ぐ予定の場所を見ておくのも大切だろう。

湧昇流

逆潜流とは反対に上に昇る流れ。流れ自体はともかく、そこだけ冷たい海底の水が吹き上がっているので心臓麻痺などのリスクが有る。

河口流

海と川の境界線辺りの流れ。川の水が流れこむため、流れが複雑になり事故が起きやすい。また、川の増水の影響が大きく、波が荒れやすいので小型船舶などでも注意が必要だとされているほど。

海の危険から身を守るために

人の話は聞きなさい

地形的な要因が大きいため、地元の人間はこれらの危険性を熟知していることが多い。
基本的に遊泳禁止ゾーンなどで観光客が危険域に入らないようにしているはずだ。

また、地元のおっさんやライフセーバーとかに「そこら辺は危ないよ」とか言われたら素直に場所を移すべきだろう。例えいきなり怒鳴りつけられても。

あなたはその地域には詳しくなく、おっさんは詳しいはずだからだ。
基本的に変な自惚れや見栄を張らなければ今の時代は大丈夫だと思われる。管理する側のレベルが昔よりは上がっているから(その分管理されているかどうかわからない”穴場”のほうが危険になる)。

ただ、「どう見ても安全なのに警戒し過ぎだろう」みたいな判断でわざわざ行くなと言われている所に突っ込む者も多い。

認知バイアスのダニング・クルーガー効果を心に留めておくべきだろう。




それでも水難事故に遭ったら

例えば友人や子供が溺れたなど、危険を承知で飛び込んでいかなくてはならなくなったら。

人間は基本的には「浮く」

肺は一般に思われているよりも大きく、息を吸っている状態でなら人は身体の2%は着衣の状態でも浮く。

この際溺れたものが助けを呼ぼうと手を上げたり、叫ぼうとすると逆に沈んでしまう。

溺れている本人は、この2%は呼吸をするために使うべきだ。

また、「大人でも溺れた子供は助けられない」なんて話もある。

救助が来るまで呼吸ができていれば命は助かる。水に浮くようなもの、浮き輪でもペットボトルでも投げ入れてやったほうが二重遭難のリスクは避けられる。

(ロープ繋いだ浮き輪用意しておけばいいんじゃないだろうかと思わなくもない)

参照:合言葉「浮いて待て!」が、子どもの命を守る

通報から8分で救助が来る

川や海で溺れた場合、救助隊が来るまでの時間は通報から8分。

服を着たまま水に入らない

溺れるとまではいかなくても、子供が危なそうな場所に行きそうになった時、とっさに飛び込んで連れ戻す、といったシチュエーションはあるかもしれない。

あまり無いとは思うが、助ける側は決して服を着たまま水には入らないこと。
濡れた服は泳ぐのに邪魔になる。ましてや溺れたものを抱えて岸にたどり着かなくてはならない以上、慌てて着衣のまま飛び込んではいけない。

泳ぐつもりはなくても、保護者的な立ち位置ならば水着は着ておいたほうがいいだろう。

ただ、溺れた側の場合は話は反対になる。水中でも一応保温効果があり、靴などには浮力があるので着衣のままのほうが生存率は上がる。

参照:https://latte.la/column/17703067

子供からは目を離さないこと

溺れた本人は助けを求める余裕はあまり無い。事前に防ぐのが一番確実。
実際は助けを求める余裕がなく、静かに溺れてしまうケースが多いのだとか。お子さんが浮き沈みを繰り返していたり、急に静かになった時は要注意です。

https://kotopic.com/article/view/78

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