・金融緩和は、世の中に流通する金の総量自体を増やせば社会の金の流れが良くなるんじゃね?という作戦である。
これは、日本銀行、通称日銀が民間の銀行を使って行われる。
方法としては、
1.金利を引き下げることにより、借りやすくする。
※日本はゼロに近い金利なのでもう無理。では日銀が行う金融緩和とはなんだろうか?
2.銀行の持っている国債などの金融資産を日銀が買い取り、銀行は運用資金を手にし、それを個人や企業に貸し出す。銀行の貸し出し資金を増やすので量的緩和と呼ぶ。
※銀行が企業などに貸すための金を、日銀が低金利で銀行に貸すというめんどくさい制度もある。なんだか天下りやら癒着やら横領やらの余地がありそうだなこの部分。
・銀行も運用により金を増やして生きているので、資金が増えたならさらなる運用もする。貸し出しの基準も甘くなるのだろう。理には適っているのか。
・企業もまた、資金があれば開発・生産が捗り、求人の増加や社員の昇進・昇給などが可能だろう(やるとは言ってない)。
じゃあ、なんでうまく行ってないのか?
これだけ見れば、景気が良くなっても不思議じゃないと思うが、現実の世の中はそうでもない。テレビで指数が上がった下がったと聞く程度で、実感としては感じられない。何故か?
2010年に行われた日銀の量的緩和では効果がそれほどなく、銀行が個人や企業に貸し出している金額は大して増えなかったそうだ。
原因は特には挙げられてはいない。ただ、景気が悪いのに借金をしてまで事業を興したり、カーローンやマイホームローンなど組むか?という意見はある。ごもっとも。
個人で言えばリストラや会社の倒産、待遇はいいがブラック会社だった、上司のパワハラ・セクハラ、それらを原因としたうつ病や自殺などなど、就職に関しての問題も片付かないまま残っている。要するに、「返しきれるかわからない」わけだ。
終身雇用が幻想だと皆が気付き、大企業が潰れることも「あり得ない」とはいえない時代だからね。
そういった意識で、責任感がまともにある人間ならそうやすやすと金を借りたりはできないだろう。「老後のための貯金」という言葉はある種スローガンのようになっている。
同じ理由で起業も心理的なハードルは高い。失敗したら再び這い上がってこれるのか?という不安だね。(余談だが、失敗を恐れるなという言葉ほど無責任な言葉はないと思う。実際本人が失敗したとしても、言った奴は絶対責任取らないだろう)
景気の先行きや政治への不信感というのもあり、なかなか大きなことはし辛い雰囲気になっている。その結果、経済成長も鈍っている。
結構、景気が回復しにくいのは、国民の心理的な要因が大きいのではないだろうか。そして国民を不安にさせてるのはだれだろうね。
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