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真面目に考えても間違える/騙される原因の一つ   アンカリングとは

真面目に考えても間違える/騙される原因の一つ   アンカリングとは



アンカリングとは

・認知バイアスの一種。

・ Anchor(船の錨)の名の通り、判断の「基礎」にまつわるバイアス。

・最初に提示された情報を中心として判断をする人間の思考のクセとも言える。


■目次

■判断の「中心」
■身近なアンカリングの例
■間違った判断基準
■アンカリングについて最も注意するべきこと






判断の「中心」


・分かりやすい例がWikipediaに載っている。

・まず、次の式の答えを5秒以内に出してもらいたい。
暗算出来るレベルじゃないので「推測」で。

8 ✕ 7 ✕ 6 ✕ 5 ✕ 4 ✕ 3 ✕ 2 ✕ 1


この問題の中央値が2,250だった。

・次に(恐らく別の被験者グループに)は以下の問題で同じように答えを出してもらった。

1 ✕ 2 ✕ 3 ✕ 4 ✕ 5 ✕ 6 ✕ 7 ✕ 8



知っての通り掛け算は順番を入れ替えても答えが変わることはない。だが、この式の場合中央値は512だった。

・通常、人はこのような式は左側から順番に計算を行う。前者は8✕7、後者は1✕2。ここがアンカーとなる。そして時間を五秒に区切った限り、残りの計算は「雑」になる。

だから前者の中央値は高く、後者は低くなった。この最初の情報に最終回答が「引っ張られる」のがアンカリング。ちなみに正解は40,320。

・「第一印象は当たる」と信じて生きている連中もある意味アンカリングと言えるだろう。その上で確証バイアスという、「自分が信じたものを強化する要素だけ集めるフィルター」がかかっている。


・「5秒以内に考えろ」というのは認知バイアスを発生しやすくするため。

基本的に認知バイアスはこのような急いでいる時に発生しやすい。脳の「やり慣れた」使い方が無意識に出てきやすくなる。




身近なアンカリングの例



・金を使ったことがあるなら誰でも絶対に関わっている。というか、なんというかまぁ、騙されている。

・要するに、マーケティングでやたらと使われている。使われすぎてなんとも思わないくらいに。

・広告/店内のPOPで通常価格や店頭表示価格を見える程度に取り消して、その下にそれよりも安い価格を表示する。見慣れたどころか日常の風景だろう。

この場合、差し引きの価格分「得をする」と思うわけだが、実際には販売価格分の価値がその商品にあるかどうかを考えない限りは正しい選択はできない。

よくよく考えたらもしかしたら「タダでもいらねぇ」というものかもしれない。そうだった場合「安物買いの銭失い」そのものだろう。

余談だが、「買わない理由が値段なら買え、買う理由が値段だったら買うな」なんて言葉もある。





・スーパーマーケットでよくある割引シールもそうだ。アレは基本的に不良在庫候補の賞味期限が近いものに貼られる。缶詰に貼ってあるところなんて見たことないだろう?



つまり当日か遅くても翌日には使わないと賞味期限切れの生ゴミになる。



が、例えば半額なんて貼ってあったら「得だ」と思って欲掻いて買う者が入る。既に自宅の冷蔵庫に今日明日の食材があったとしても。


かくして売り手は生ゴミ候補を有料で客に押し付けることに成功する。



・同じくスーパーや、後は100円ショップなんかもそうだが、入り口にカゴがあるだろう。アレを親切なサービスだと思っている人が多いが、マーケティング的な戦略である。



特に100円ショップで顕著だが、例えばボールペン一本買いに行っただけなのに、なんとなくカゴを持ったとしよう。



ボールペンをかごに入れる。カゴはスカスカだ。こうなると「他にも何か買ってカゴを満たしたくなる」。



この場合、「どれだけ買うか/何を買うか」という基準を「カゴの容量」が引っ張り上げている。



・要するに我々消費者は、結構な頻度で売り手との知恵比べにボロ負けしている。



よくよく考えてみると、私もAmazonにやられっぱなしであることに気づいた。



・また、あなたも「狙った」事があるはずだ。



好みの異性がいた時や、就職/再就職や進学のときの面接で。



要するに「第一印象」をよくしようというのはアンカリングを狙っていることに他ならない。



何れにせよ、誰も彼もが既に利用している概念だといえるだろう。そして気付くべきは「やられていてもわからない」ことだ。



自分の判断や決定に対しては、人は全て自分の意志でやったと思っているが、自主的にそうするように「誘導」されているのかもしれない。     




間違った判断基準


・アンカリングの問題点とは、「間違った基準」を軸に考えることにある。

このせいでいくら考えても本来の自分自身の価値観からみて納得できるような答えがだせなくなるということだ。

その後「やってしまった」自分の判断に対して、いやこれは正しかった、あの状況では最適解だったと言い訳し、肯定する。

あるいは自分は意志が弱いだとか、頭が悪いだとか、不必要に自分に低評価を下すかもしれない。

・根本的な原因だが、人は自分の思考の源流をあまり疑わない。思考を先に進めたがるクセがある。

状況判断が手抜きだったのに、そのまま「進んで」答えを出そうとする。これが騙される/間違える大きな原因となる。

「何を元にこう結論づけたのか」を意識してみれば、行動に移る前に思考のスタート地点を疑える余地は十分にある。

・正しい判断には正しい状況認識が必要不可欠だ。だが、現実には自分に向けられた全ての情報を精密に捌くのは無理がある。

時間が足りないし、脳ミソ的な体力も保たない。決断するエネルギーは限りがあるからだ。

だからアンカリングなどの「適当に決める」系バイアスは自動操縦によりエネルギーを温存させる効果がある。





アンカリングについて最も注意するべきこと


・先程のマーケティングや第一印象の例もそうだったが、「他人が仕掛けてくる可能性がある」点には注意したい。マーケティングはこれ以上言う必要はないだろうが、もっと身近でも。

例えば悪ガキが自分から喧嘩を売って返り討ちにあって親に泣きつく場合、「○○にやられた」なんて感じでまず被害を訴えるだろう。

さぁ、親はどう思う。「やられた」というのがまず間違いなくアンカーになる。

よくあるいじめの主犯格の親が本気で子供を庇っているのは、ある意味子供に「騙されている」からかもしれない。まぁ責任はどの道あるし、どちらかと言うと自分の監督責任に話が飛ばないためだろうけれど。

・基本、人は他人に話しかける際、自分の話を聞いてもらいたいという目的を持っている。そして時にはそれ以上、つまりは「言うことを聞かせたい」「自分に都合良く動かしたい」ケースも多い。

これに対して人間は罪悪感を覚えないために、大抵何らかの「正当(笑)な理由」を用意する。

他人を「操作」しようとする際、無意識的とは言え日常的に触れているアンカリングを「自然に」利用しようとしてくる可能性はそれなりにある。

・何れにせよ、まずは状況把握をするべきだ。先程の悪ガキの例のような場合(職場でも似たようなのはいるだろうが)、何度聞いても「自分が何をされたか」しか言わない事が多い。

つまりは都合が悪いから隠している、あるいは本人自身が本気で状況認識できていない場合も多い。

特に本人が状況認識できていない場合、つまりは自分が何かしら「やらかした」自覚がない場合、本気で自分を被害者だと考え、それを訴えてくることも多い。

相性もあるが、この手の連中の話を真に受けて正義の味方ぶって「活躍」しようとして大恥を掻いた連中も大勢いる。この場合「嘘つき」の一人勝ちだろう。

・何れにせよ、アンカリングは「手抜きの判断」をさせる。その後どうなるかは考えていない。見えているモノ「だけ」で判断しようとしているから当然なのだが。

逆に手抜きの判断じゃ困るような案件ならば、ちゃんと状況を把握するところから始めなくてはならない。


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