自己愛の見分け方 その3
§言動で見分ける2
言動には多くの情報が含まれる。
自己愛の場合、周囲の関心を集めたいというある種の「飢え」が言動に出やすい。
・パーソナルスペースに踏み込む
パーソナルスペースとは、人が無意識に設定する「領域」のことだ。
これに踏み込まれると人は不快感を覚える。
状況、相手によって変わる。一例を上げよう。
◆
1.あなたがベンチに座って本を読んでいたとする。
周りには同じベンチがいくつもあるし、どのベンチにも誰も座ってはいない。
2.知らないおっさんが何故かあなたの隣に座ったらどう思うだろうか。
他にもベンチはあるのに。
大抵は「別のとこ座れよ!気持ち悪い!」と思うだろう。
これがパーソナルスペースに侵入されるということだ。
逆に他のベンチが満員だったらどうだろう。「仕方ない」と思うのではないだろうか。
これが「状況によって変わる」ということだ。
3.隣に座った相手があなたの恋人・家族だったらどう思うだろうか。
不快ではなく、それは自然なことだと感じるだろう。
これは「この相手はここまで近づいていい」と無意識に設定しているからだ。
つまり先ほどの「相手によって変わる」の部分。
パーソナルスペースは物理的な話だけではなく、「心の距離感」にも存在する。
初対面で収入、家族構成、住所などをしつこく聞いてきたらどうだろう。
「こいつやばい」とあらゆる意味で思うのではなかろうか。
自己愛が知りたいのが相手の人間関係(誰と繋がっているか。孤立しているのならもちろんモラハラのターゲット候補)や、
相手のプライベート(つまりは弱み)なので、
その辺りを聞き出したくてしょうがない。
結果、心理的なパーソナルスペースに踏み込む傾向が強まる。
また、「こいつはどこまで我慢するか」という、
言い換えれば「自分はこいつ相手にどこまで調子こけるか」というラインを探るために、
相手が不快に感じるかどうかの境界を探ろうとする。
結果的に「距離感がおかしい」「馴れ馴れしい」といった印象を受ける。
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