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イメージトレーニングの効果と方法について

イメージトレーニングの効果と方法について 






インナーゲームについての時にセルフ1からセルフ2へは「言葉は伝わらないがイメージなら伝わる」という話をしたのでそこら辺の補足。



イメージトレーニングと言えば、漠然と本番を想像する程度のイメージしか無いが、実際にはどうなのだろうか。その効果、方法、理論・根拠について。










◆イメージトレーニングの概要

本来はスポーツのトレーニング法。脳の運動野の一部は実践よりもイメージトレーニング中のほうが活発に動くらしい。



自信を持つ、緊張しないなどメンタル面での効果を期待してスポーツ以外でも行われることがある。


主に視覚的イメージ。



◆理論・根拠

根本的な部分として、「脳は現実とイメージの区別がつかない」とされている。少なくともイメージに連動・反応して実際にその動作をするための脳の中の同じ部分が働くのは確かなようだ。



ちなみに「直感的に見たもの」に対しても連動しているらしい。上手い人の動きを見るってのはそれだけで効果があるということ。つまり「観察」はイメージトレーニングになる。多分、ミラーニューロンとかが働いてるんだろう。



逆に下手なやつを見続けると下手になるのだろうか。脳は良し悪しの区別あんまりしないから、あり得るかもね。



逆に、実際に体を動かす時に意識的に、つまり頭を使ってやろうとすると、関係ない所が動いたり、力加減が違ったりする。つまり理想的な動きとは「違うことをやっている」状態であり、場合にも依るがなかなか上達しないこともある。



イメージトレーニングとして「理想の動き」をした場合には、「理想の動きをするための部分」が脳内で働き、強化される。つまり実際に動いて練習するよりも「ムダがない」ということになる。拠って悪癖もイメージトレーニングではつかないだろう。イメージ自体が間違ってたら知らんが。



あながち皮肉でも余計な一言でもなく、スポーツ以外の分野でもいつまでも上達しない人は大抵の場合とても強く「変な思い込み」がある。つまり間違ったイメージが。こういったイメージの修正としても、「理想的なイメージ」を育てるのは有効だろう。



◆効果

実際に行動する際に集中しやすくなるとされている。
効果というか実例だが、落合博満は「良い」と思った人の動きは練習の手を止めてガン見するレベルだったらしい。



また、武井壮はイメージを実現するのがスポーツだ、と述べているため、日常的に理想のイメージを培っているものと思われる。



羽生結弦は移動中の飛行機の中で4回転ジャンプのイメージトレーニングを繰り返していたそうだ。




出典は不明だが、「実験結果」として以下のものがある。



1.ランダムなA,B,Cのグループに分け、バスケのフリースローを10回させる。



2.その後Aグループは一日20分の練習、Bは何もしない、Cはイメージトレーニング(体の動きや手首の角度などかなり詳細なもの)のみを一日20分。



3.20日後にもう一度フリースローの能力を見る。上達度はそれぞれ24%、0%、23%だったという。



少なくとも、実際の練習と同レベルの上達が見られたことになる。







-◆メンタル面での効果

中高大の学生たちへのアンケート結果として、競技歴が長いほど精神的な影響(緊張しない、集中する、不安の解消、やる気の上昇)を目的としてイメージトレーニングを行っているとする結果がでている。



わかりやすいのは「慣れる」という点。前述の通り現実とあまり区別がつかないため、繰り返すほどに慣れる。これはスポーツ以外でも演奏の発表、壇上でのスピーチなどで使えるだろう。本番での緊張を和らげる、と言ってもいいかもしれない。スペースも防音も気にしないで練習できるわけだし。



また、ノミのサーカスとかメンタルブロックとか言われてる「自分で限界を決めてしまう」という現象の解除に期待できる。ある意味成功のイメージを繰り返すのは、脳的には「自分はできたという人工的な記憶」を植え付けることに等しい。



◆方法

総じて「理想のイメージを”創る”」という形になる。漠然と思い浮かべてひたすら繰り返せば良いというわけではないようだ。



-◆1.イメージの設定

この部分が重要だとされている。詳細に設定する。場所はどこか。ギャラリーは居るのか。自分の心理的状況はどうなっていることを想定するのか。また、イメージを再現中にどこをチェックするのかの設定。



イメージにリアリティがある程に脳が現実だと「勘違い」しやすくなる。



-◆2.リラックスする

頭の中だけでやるので、それに最適な状態を。興奮状態は「体を動かす準備」に近く、その逆のリラックスした状態になっておく。
有名所で腹式呼吸とか。



-◆3.イメージの再現

1で決めたとおりにイメージする。
五感を意識してイメージし、リアリティを高める。



また、「外側(客観的視点)から見た理想の状態」をイメージした後で「主観」でイメージをもう一度行うのが有効だとする意見もある。



-◆4.体験の振り返り

イメージ中に思い浮かんだ課題や感じたことなどをピックアップする。課題やコツの発見。


別の問題や可能性に気づいたら、それらをイメージに反映させよう。



-◆その他のコツ

イメージ中にスローモーションや巻き戻しをするのはOKとされている。良くない流れになったら巻き戻してやり直そう。



短時間で集中して行うと効果的、とされている。結構疲れるため、一日五分とする説もある。初めは五分間と決めて、その間繰り返すのがいいか。



他のバリエーションのイメージも行ってみることで効果が上がるとされている。



知識は重要だとされている。例えばスポーツでは筋肉がどのように動くかなど。健康法などでもどのような作用でこれが体にいいのかを理解していると効果が高いと言われている。プラシーボ効果みたいなもんだが、今回は狙ってるのがプラシーボ効果そのものだった。



あんまりやりすぎると本気で夢に見る。実体験。まぁそれに対して苦手意識はなくなったね。







イメージは脳にとっては「体験」に近いようだ。



ちょっと違う話だが、ピアノ引けない人間に毎日2時間ずつピアノを弾かせると、練習が終わった直後だけ指を動かす部分の脳が大きくなっていたそうだ。次の日の練習前にはもとに戻っていたそうな。そのぐらい脳は柔軟。



そして練習を続けて4週間後にはとうとうその脳の成長は「定着」し、2日練習をしなくてもそのままだったらしい。



面白いのがここからで、初日だけ2時間練習、その後はイメージトレーニングのみだった場合、実際の練習と同じように脳が成長したとのこと。更に面白いのは「演奏は実際の練習をした人よりは下手だった」ことなんだが、これは「スペック/可能性だけが成長した」と取れないか。



何よりも、日頃想像していることが脳に影響を与えるとしたら、あまりのんきなことも言ってられないかもしれない。人間は「悪いこと」に注目するように出来ているからだ。何を対象としても、意識的に「良いイメージ」を作ったほうが、精神衛生上いいのかもね。



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