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没頭・没我・没入感を感じるには? フロー状態について

没頭・没我・没入感を感じるには? フロー状態について








◆フロー状態について

没頭、没我、没入状態は「フロー」とも呼ばれる。「流れ」という意味。自然とゴールまで足が動いていたような、そんな「流れに乗っている」感覚。タスクとの「一体化」。

集中していて、それに没頭している状態。スポーツなどではゾーン、或いはピークエクスペリエンスなどとも呼ばれている。厳密に言えばこれらは集中の強度が違う。フロー状態は緩やかで静かで、それでいて強く長く集中している状態のようなニュアンスで語られることが多い。

これは結構重要な事で、集中=体を強張らせるようなイメージをする人が多い。子供に特に多いが、集中しろって言われるとペンを握りしめて、肩は強張って、足は椅子にからませて、みたいな感じになる事があるが、アレとは正反対である。ありゃ「緊張」って呼ぶ。

結構研究されていて、その状態の「構成要素」もわかってきている。

◆フローの構成要素

    1. 明確な目的(予想と法則が認識できる)
    2. 専念と集中、注意力の限定された分野への高度な集中。(活動に従事する人が、それに深く集中し探求する機会を持つ)
    3. 自己に対する意識の感覚の低下、活動と意識の融合。
    4. 時間感覚のゆがみ - 時間への我々の主体的な経験の変更
    5. 直接的で即座な反応(活動の過程における成功と失敗が明確で、行動が必要に応じて調節される)
    6. 能力の水準と難易度とのバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)
    7. 状況や活動を自分で制御している感覚。
    8. 活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。
Wikipedia フロー(心理学)
フロー状態は集中ではあるのだが、作業と行為は噛み合わなくてはならない。無意識的にここらはやるんだが、そのためには「注意力」が必要なことに注意。ようするに、「何か一つに集中するだけ」ではない。各機能との連動、連携をしている状態。

一応解説。

1は「集中するための目標設定」。且つ、予測可能な上に手順を知っていなければならない。つまり知識や経験を含めた「ある程度の慣れ」が必要であるといえる。

3と4は2の副産物、つまり集中することで「自意識」が作業と融合、その結果の体感時間の歪み。

5は集中力の一部、注意力。「必要に応じて調整する」というのは、状況把握が出来なくては無理だ。そのために作業に注意を払う。逆に慣れきったタスクで尚且つ注意力が不足してるとヒューマンエラーが起きる。これは必要な調整が行われずにアウトプット「だけ」を行った結果と言える。







結構ベテランが思い切ったミスとかやらかす例はある(大抵は極度の疲労状態のせい)。これは手順に対してのミスではなく、「何をやるか」の判断のミスである。逆を言えば注意力は「正確さ」に直結する。

念を押しておくが、このあたりは身についたことなら直感レベルで本来は分かる。それこそ「自然と」分かるだろう。フロー状態は言うなれば、こういった「頭じゃなくて身体で”正確に”行う」ことであり、悩めば悩むほど反対側に行くことも心に留めておこう。慣れはやっぱり必要だ。

6は難易度と実行のバランス。「フロー」の名前の通りに「流れ」でなくてはならない。つまり「止まってはならない」。思考か身体のどちらかが動いていればいいが、両方止まることは避けなければならない。難易度が高すぎたり手順が複雑だったりした場合、「詰まる」か「途方に暮れる」か、はたまた「嫌気がさす」ことになる。この時点でフロー状態にはなれない。

7こそが「充実感」だろう。タスクに対する支配感。これは「できる」と思っているということでもある。そう思う時点で脳は「やり遂げるために」働き始める。もちろん出来ないくせにこう思いこもうとしてたらアホだが。

8は、「当人の主観で」と頭につけたほうが良い。別にゲームでもマンガ読むことでもフロー状態にはなる。苦になってはいけないというのは、苦痛を感じると脳が「避けるために」働き始めるからだ。やめたい、だるい、やらなくてもいいんじゃないかな、なんでこんなことしなきゃならないんだとか。この時点で心身の一体感どころか「分裂」する。

まとめると、まずフローは「アウトプット」だ。実力以上のものは発揮されようもない。まぁ人間普段はデバフがかかりまくってるようなもんだから、それがなくなるだけでもまるで「奇跡」のように感じるだろうけれどね。とにかく慣れや手順の熟知といった「実力」は必要になる。

簡単にいえば「どうすればいいのか」はわかっていて、尚且つスペック的には実行可能じゃなきゃいけない。まぁ、自分のスペックを正確に把握してる奴なんていないだろうから、とりあえずやってみるとかで良いような気もするが。

次に「注意力」の重要性。フローやゾーンは集中の果てなので見落とされるかもしれないが、「状況に噛み合った行動」を取るためには手順が頭にあるだけではいけない。フルスイングで当たればホームラン間違い無しの腕力があったとしても、ボールに当てなきゃ意味がなかろう。言葉にするのがめんどくさいレベルのこういった「細かい調整」のために注意力が必要。

最後、精神論っぽい要素達だが、それでいいっちゃいいんだが、詳しく言えば「自分の精神が分裂しないように」ということになる。簡単にいえばイヤイヤやってりゃ没頭なんてできるわけないだろ、ってことだが。

これが結構厄介で、やらなきゃいけないとか義務感感じてる時点でなんていうか、飽きてるか、やりたくないか、ぶっちゃけそれが嫌いかのどれかだろう。好きなことならほっといても苦労しない。いや、苦労すら楽しい。好きなことは大抵フロー状態にはなりやすい。逆は大抵なりにくい。

やらなくちゃいけないかどうかというのは、好きか嫌いかとは別のところにあることが多い。嫌いでやらなきゃいけないことを「好きになればいい」というのはあんまり納得行かない。できても心を病みそうだ。まぁこのあたりは後で。







◆自発性・内発性の動機

「好きなこと」なら簡単に集中できる、というのは言い方を変えれば自発的、内発的な動機であると集中しやすいということ。

人間の好き嫌いは結構簡単且つ適当に決まり、律儀に本人がそれを守ると言う形が多い。好きになれる要素があったとしても、一度印象が決まってしまったらなかなか上書きはできない。そもそも根本的にそれを避けるようになるため、理解をするチャンスが少なくなる。

どの道このような場合は、意識的に自らに「説得」する必要があるのだが、大抵の人は自分に対しては厳しい。うつ病になるくらいに。そこまでじゃなくても自らの「完璧主義」に苦しんでいて、尚且つそんな言動を自分じゃ止められないなんてのもある。

苦手分野で乗り気になるためには、自分に対して普段やっている強権的な態度での強制ではなく、頭悪くてわがままな子供を騙すようなクレバーな説得が必要になる。

そのためにハードルを下げたりなどの「取り掛かりやすさ」が必要になってくる。作業興奮とかあるから、結局最後までそのままできることも多いんだけど。初めは「手を付けないよりはマシ」程度が良いだろう。もう一度いうがわがままな子供を騙してなんとか言う事聞かせるつもりで。

◆充実感や没頭感を目指すにおいてよくやる自爆について

まずハードルをガン上げすることに拠って本来楽しくやれたはずのことを全部苦行にする傾向が多くの人間にはある。バランスを考えるのがドヘタクソというのではなくて、初めから考えるつもり無いだろ。だからいきなり最終目標をドン!と置いて、その後自分でうんざりする。

長期的視野は必要ではあるんだが、それは計画段階の話だ。実行フェイズに至っては「目の前のこと」に集中すること。そのタスクの全体像は見渡せることができる規模でなければならない。

また、ゴールした時の「達成感」はあまり当てにしないほうがいいかもしれない。膨大な作業を終えた人間(数年がかりの)のインタビューとか読んでみたが、「明日はすることがないんだな、と思った」とか偉く淡白な感想だった。どちらかと言えば味わったのは開放感だったらしい。もうやらなくていい、と。道中辛かった証拠だろう。

まぁゴールしたときのことを気にするのは「今」に集中してないってことでもあるし、そういった気分を味わえるのを心の支えにするよりは今に集中したほうがいいだろう。

◆インナーゲームについて

阻害要素がもう1つある。大抵の場合、こいつのせいでフロー状態に「入れもしない」。

インナーゲームと言って、スポーツにおける実際の試合(アウターゲーム)とは別に自分の心中(インナー)で繰り広げられる「戦い」だ。

簡単にいえば自分の頭の中に二人の自分がいる。インナーゲームの中においてこれはセルフ1とセルフ2と名付けられた。で、セルフ1がセルフ2に事あるごとにダメ出しをして、ケチを付けて、ぶっちゃけ邪魔だということが判明した。

セルフ1はこういった「批評する自分」、セルフ2は「実行する自分」。集中状態とはセルフ1がセルフ2に対しておとなしくなっている状態だ、とする理論。







セルフ1は「言語に拠って」セルフ2に命令(と言うかヤジ)を飛ばす、とされている。まぁ集中状態に馴染みがあればわかると思うが、現実に集中状態の頭の中は「静か」である。

セルフ2は「言葉がよくわからない」とされている。セルフ1が何言ってるのかよくわからない。だから「命令」はうまくいかず、セルフ1は次は「もっと強い言葉で」命令をするようになる、という話。

この点については覚えがないだろうか。人当たりがよくても心の中での自分に対しての発言だけは強い言葉を使う傾向がある人間は非常に多い。また、完璧主義も「こうでなければならない」「しなければならない」といった強迫観念的な思考だし、うつ病の人も結構こういった言動が目立つ。本人の意識がセルフ1と一体化しており、「黙ることがない」。セルフ2は疲弊するだろう。

ちなみにイメージなら通じるかもしれない。スポーツが特にそうだがイメージトレーニングってのは効果的だとされているし、セルフ1とセルフ2の「成立した」会話になっているのかもしれない。今回はこれはどうでもいいか。後で見直したら「イメージなら通じやすい」ってしっかり書いてあったわ。

まぁ誰でも実感あると思う。「考えてる自分と動こうとする自分は別物だ」ってことは。これは別分野でも証明されている。意志が脳で発生した後、身体が先に動いて、その後で脳が「動かせという指令を出したつもりになっている」なんて話。多分大脳新皮質とそれ以外の部分とのタイムラグなんだろう。

大脳新皮質(脳の人間性を司る部分)って脳の他の所からハブられてるのかもしれん。

まぁとにかくインナーゲームはスポーツ心理学なので対策もバッチリ作られている。「いま、ここ」に集中すること。要するに、「頭の中でくっちゃべってるリソースを注意力に割け」ということ。こうして他のことに意識を払うことでセルフ1は「大人しくなる」そうだ。

言うまでもない話だが、セルフ1に限らず実際に他人に話しかけられてもフロー状態には入れなかったり、入っていたとしても「壊れる」。思いつきで人呼び止めてまで話しかけてくる奴が嫌われるのは道理である。まぁ人払いはした方がいいだろう。環境を整えることは必要だ。

一応言っておくが、セルフ1はおそらく「理性的な意思決定」の部分だ。普段やってることが馬鹿だけど。フロー状態で「黙りはする」が、その時も仕事はしている。セルフ1が働かなければ夢遊病のようなことになるだろう。セルフ1は「監督」だ。

イギリスの作家コリン・ウィルソンは意識が2つあるという構図を右脳的意識と左脳的意識、またはロボットと人間の意識のような言い方をしていたが、天才や集中状態とはこれら両者の「協力している状態」だとした。

元からセルフ2の部分はマイペースだろう。これはロボット/動物的意識に近い。セルフ1に該当する人間的意識の部分が「意識して足並みをセルフ2に揃える」ことが必要なのかもしれない。それも「少し大人しくなる」という消極的な方法で。逆を言えば普段がまぁ・・・、うるさかったんだね。







◆どうやって嫌いなことに対してフロー状態になるか

自らが「面白さを探す」という自発性・内発性が求められるだろう。見つかれば儲けもんだし、理屈じゃなくても良い。別に他人に説明できるレベルの論理的な根拠はこの場合求められていない。好き嫌いに根拠を求めるのもナンセンスだし。

ゲームに例えよう。好きなゲームだとか、まぁ「楽しみたい」と最初から思えるゲームならレベル上げだろうがアイテム拾いのマラソンだろうがフラグ管理がめんどくさいイベントだろうが別に抵抗なく取り掛かれる。逆に初めから「めんどくさそう」だとか「難しそう」だとか思ってる人なら、つまり初めから消極的なら同じゲームが全て「苦痛」になる。

この際の違いは視点というか脳内フィルタだ。前者は「良さ」しか見えていない。後者は「悪さ」しか見えていない。何がこれを分けたのか、といえば「初めにそう思ったから」に他ならない。

極端なことを言えば、ある意味「楽しめるかつまらないかはやる前から決まっている」。ある程度は、だが。この場合の悪さしか見えていない状態だと、楽しさが目の前にあっても気付けない。体感しても気付けない。早く止めたいだとか、さっさと終わらせたいだとか、「義務化」は全てをつまらなくする。少なくとも実際に「良さ」があった際にはそれを認識できる程度には心の余裕を持つよう努めたほうが良いだろう。

まぁこれも「注意力」だな。集中よりも注意力を意識したほうがフローには入りやすいかもしれない。

この印象というものは暫定で割りと適当に決まる。類似性のある物に対しての経験からの根拠あるトラウマとかのケースもあるかもしれないが、「そのもの」を見ての印象ではないという点では同じく暫定だ。







「視点」は変えられるわけだから、やらなきゃならないなら肯定的な視点を持った方がいいのだろう。それが無理でもせめて「楽しさを探す」ことは心がけたほうが良い。自分でやらなきゃいけないと思っているのなら、それを楽しめなければ損だろう。

別に嫌いなところは嫌いなままでいい。仕事は好きだけど上司は嫌い、とかでも別に構わんだろう。全部を好きになれ、というよりも、好きになれる部分を少しでも探せって感じか。

またそういった「嫌がる自分」を一時的に「無視」あるいは「消す」ことは可能であることも覚えておいたほうがいい。結構「無視」ってのは有効かもしれないと最近は思ってる。

要するに、さっきのインナーゲームの時と同様、注意力にさっさとリソースを使ってしまうことで、グダグダ頭の中で喋るリソースを削る。脳は暇だと余計なことを始める。その「余力」すらタスクに向けているのがフロー状態だと思えばいい。訓練は必要になるが。

ああ、言い忘れてた。経験上だが、一度フロー状態になったタスクは苦手意識がかなり減る。というか好きになりやすい。フロー状態そのものが心地よいものだから刷り込みに近いが、一度なってしまえばこっちのものだ。ただ、苦手なものを好きになろうとすることにたいして心理的な負荷を感じたら、その日は長めの睡眠時間を確保するようにはした方がいい。

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