コミュ障は病気なのか?
最終更新 3/30
・コミュニケーション障害、略してコミュ障。割りと一般的に使われているが、果たして「障害」というほどの病気なのだろうか?
◆目次
◆一般で言われるコミュ障とは
◆2種類のコミュ障
◆コミュ障となる大規模な下地
◆心の機微がわからない?
◆会話においてのコミュ障の症状
◆これらの症状が出る病気や症候群
一般で言われるコミュ障とは
一般的な言葉の使われ方としてはスラングで、コミュニケーションに問題がある人間を揶揄して使う言葉。
「コミュ症」ともされるが、由来は障害なので「障」の字が正しいだろう。
特に一部の環境下では言葉の重みが軽くなる傾向が強い。ただ単に意見の不一致なだけで「コミュ障」認定する奴とかもザラにいる。
・言われたからといって必ずしも気にしなければいけないわけではない。
まぁ意味的に、軽々しく人に向かって言っていい言葉ではないのだが。
・病気、障害としてのコミュ障も実際にあり、聴覚や発声関連の身体的問題、精神的な問題、発達障害などの分野での問題などが原因としてあげられる。
これらはメンタルクリニックでの治療が有効とされている。
だがまぁ、一般で使われている限りではただ単に悪口程度だろう。
後述するが、コミュ障がコミュ障をコミュ障呼ばわりしてバカにするという珍現象が多発している。
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◆2種類のコミュ障
・一口にコミュ障と言っても2種類ある。
個人的にはおとなしいコミュ障とアクティブなコミュ障と呼んでいたのだが、世間では「ダウナー系コミュ障」「アッパー系コミュ障」という言葉でまとまってきたようだ。
違法薬物ミタイダネ。
それはともかく、症状よりも重さのほうが問題になる。個性の範疇なのか、病気レベルなのか。何かしら当てはまるかも知れないが、該当したかどうかよりもそれが問題レベルかどうかを気にしたほうがいいだろう。大抵の精神的な病気の症状の診断条件に「その症状のせいで社会的/生活上問題が発生している」って条件があるのもそのためだろう。
・ダウナー系コミュ障
「おとなしいコミュ障」。一般にコミュ障と呼ばれるとイメージされるのはこちら。
・人見知りで、話しかけられてもリアクションをするのが苦手。
・喋ること自体に苦手意識を持っている。
・相手の方に顔を向けて話すのが苦手
・空気を読みすぎて「自分が何かしたらこの空気が壊れる」と思い、何も話さない。
・本人はこれらのことを結構気にしている。
まぁ私はこういう消極的なの大好きだけれど。無害なだけで十分立派でしょう。
基本的には対人恐怖症、そこまではいかなくても「人付き合いが苦手」と称される人達。
ただ、そんな自分を気にしすぎて変な方向で勇気を出しておかしな結果になるケースがある。
まぁ、慎重に、少しずつやってくのが良いだろう。
間違っても後述のアッパー系の真似をしないように。
そっち方面に頑張っても
キョロ充になるのがせいぜいだろう。
大抵の場合、仲良くなった人とは普通に話せるから、普通に相談すればいいんじゃないのか。
ただ、「人付き合いの経験値」はどうしても不足気味になり、仲のいい人相手には度が過ぎて依存したり、図々しくなってしまうことが多い。
依存しすぎないように自重する必要はある。
・アッパー系コミュ障
ダウナー系の逆。うざい、うるさい、しつこいタイプ。
・本人にはコミュニケーション能力が残念な自覚はなく、むしろ自信を持っている事が多い。
・話を聞かず、割り込んだり遮ってでも自分の話を続ける。
・声が基本でかい。場所も内容も弁えずでかい声で話す。
・自分のことは棚に上げて他人のマナー、態度、言葉遣いなどにはうるさい
・同類で群れるのでこんな自分に問題意識がない。
…まぁ、
ほとんど自己愛に近い、と言うかエスカレートしたら自己愛だろうこれは。
承認欲求こじらせてウザい自己主張をするので大抵周りは迷惑に思っている。
・性格や精神、嗜好に対しての悪癖は、基本、本人が治す必要があると自覚しない限りは治らない。
特にこう言った「病気じゃないレベル」で尚且つ迷惑なタイプはグレーゾーンのまま、一生このままである可能性が非常に高い。
先生はこういう「自信しかない人間」は嫌いです。
まぁ当の本人が気にしてないから治らなくってもどうでもいいんだろう。恐らく。
アッパー系のコミュ障は、ダウナー系のコミュ障を叩く傾向がある。キョロ充もそうだが。
このせいでダウナー系のコミュ障の対人恐怖症が悪化することが多い。
アッパー・ダウナーの分類は一種のネットミームであり、医学的にこう言った名前での分類があるわけではないが、後から「広まってて世間で通用するから」という理由で学者側が採用するケースもあるのでそのうち正式なものになるかもね。
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◆コミュ障となる大規模な下地
・その国、土地、コミュニティ単位での文化や伝統・伝説が原因の、集団内で共通した何らかの「偏り」を文化依存症候群と呼ぶ。
韓国の火病も文化依存症候群と言われている。
アメリカは加害妄想。
オーストラリアは自分の肉体が醜いという強迫観念に囚われ、写真などを避け、鏡も避ける症状があるらしい。
一番すごいのはインディアン達の文化依存症候群である「ウェンディゴ」だろうか。
「自分は精霊ウェンディゴに取り憑かれた」という妄想に囚われ、自分が徐々にウェンディゴになっていくと想像し、最終的に人肉が食いたくて堪らなくなるそうな。
実際の原因はただのビタミン不足らしい。
で、日本は何かというと、「対人恐怖症」。つまり雑に言えば日本人全員コミュ障。
ただ単に攻撃的なコミュ障かおとなしいコミュ障かの違いで
マウンティングしているだけじゃないのか。
じゃあ人に迷惑かけない分おとなしい方がまともじゃないのか。
こう言った「バカが自分よりまともなやつをバカにする」構図は世の中に非常に多い。
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◆心の機微がわからない?
コミュニケーションが「できない」か「下手」かでも分けたほうが良いような気がするが。
下手な方の場合、アッパー・ダウナー共に心の機微がわからない(ように見える)傾向がある。
アッパー系は言うまでもないというかまぁほんとに分からない(気にしてない)からどうでもいいんだが、ダウナー系もそうだ。
ダウナー系の場合は他者とコミュニケーションを取っている状況だと不必要に緊張し、「何かしないと、何か話さないと」と思いがちになる。
こうなると頭の中は「何をやるべきか」「何を言うべきか」という思考でいっぱいになる。
その分「相手を見ていない」。ボディランゲージだとか、表情だとか。
特にハッキリ言わないのが美徳みたいな所が日本人にはある。
(人にプレゼントする時に「大したものじゃないんだけど」みたいなこと言わないか?)
結果的に、何か言うこと、やることが思いついた頃には別の話題になっていたり、自分に関心が全く向いてないことにとっくに気づいている相手が不機嫌になっていたりする。
◆会話においてのコミュ障の症状
・休憩時間などの「雑談」ができない。事務的な会話は全然平気。
・人の心の機微がわからない
・言われなければわからない
・考えすぎて緊張して喋れない
・人と目を合わせられない
・人と目が合うと緊張してしまう
・会話中に人の目をじっと見続ける
・自分の考えを言葉にすることがうまく出来ない
・相手の言葉の意味がわからない
・一つの話題を続けられずに別の話題になる
・自分の得意分野だけは延々と一方的に話し続ける
正直な所コミュ障って言葉も相当範囲が広いというか、ガバいというか。色々ありすぎてまとまりがない。
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◆これらの症状が出る病気や症候群
そうなる病気、症候群もあるにはあるのだけど、普通はそんな重い話じゃない。
コミュニケーションに対する苦手意識の克服を考えたほうが建設的だろう。
◆アスペルガー症候群
・広汎性発達障害に分類されている。
・知性には問題ないが、言葉の裏を読めない。
・コミュニケーションなどが無理。
・他人の表情の意味がわからない。
・相手の気持を汲み取れない。
・特定の対象には非常に興味を持つ。それ以外はルーチンワークにこだわる。
◆ADHD(注意欠如多動性障害)
・ADHDには2つのタイプが有る。多動性優位の落ち着きが無いタイプ、不注意優位のボーっとしているタイプ。
・成人の2.5%がADHDだとする説も。言い過ぎだとは思うが。
昔は子供特有の症状だとされていたが、大人は「隠すのがうまくなっただけ」だと言われている。吃音症もそうらしいね。
・成人のADHDの場合、やたらと動きまわる行動力がいい方向に向かって成功する人物も居る。
・「いじめっ子にもいじめられっ子にもなりやすい」と言われている。
つまりアッパー系、ダウナー系のどちらのコミュ障にもなり得る。
・他動性優位の場合
・落ち着きが無い。
・考える前に体が動く、口が動く。
・じっとしていられない。常に何かをやっている。
・不注意優位の場合
・ボーっとしている。
・片付けが出来ない
・集中力がなく、結果忘れ物などが多い。
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◆境界性パーソナリティ障害
・感情的になり、衝動的な行為や問題行動を起こす。
・安易な二元論(良いか悪いかなど)の考え方をする。
・抑鬱状態や虚無感を感じる。
・自分がどんな人間だったかわからなくなる。
◆新型うつ病
・従来のうつ病と新型うつ病の違いとして、「自分が得意なことや好きなことだけは活き活きとやる」という点が挙げられる。
・若者に多いと言われている。
◆うつ病
・感情や思考の鈍化があり、何もしたくない、人と話すことも億劫だという心理状態になることがある。
・疲れ果てている時にやたらテンション高い話が長いやつに話しかけられたらと想像してみるとわかるかもしれない。
◆統合失調症
・ネットスラングでは「糖質」と書かれることも。
・統合失調症では妄想や幻聴などが有名だが、それらが安定してきた後でも自発的に何かを行うことやコミュニケーションに対しては不得意となる症状が残ることも。
◆場面緘黙症
・特定の場面、特定の相手の前でだけ喋れなくなる。大抵は幼少期に発症するが、中高生頃になることも。
・心理的な原因だと言われている。また、「喋れない」ことが理解されず「喋らない」扱いをされることがあり、このせいで悪化するケースも。
参照:内部リンク:
「その時」だけ喋れない:場面緘黙症
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タグ:
健康 生活 心理学
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