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『マウンティング』とは?:勝ち負けしか頭にない人

『マウンティング』とは?:勝ち負けしか頭にない人



やたらと張り合ってくる、すぐに自慢話をする、相手が気にしてそうな部分を好んで突く。
勝ち負けしか頭になく、そのやり方も汚いとなれば。
相手からしてみれば不愉快で、ストレスの元だ。
これらの行為は最近では「マウンティング」と呼ばれるようになってきた。

§目次

■『マウンティング』という言葉の意味
■マウンティング度のセルフチェック
■「勝ってる部分」をアピールする
■劣等感を刺激する
■負の連鎖
■他の異常行動に派生するかもしれない
■男のマウンティング
■総論



■『マウンティング』という言葉の意味

サルがほかのサルの尻に乗り,交尾の姿勢をとること。霊長類に見られ,雌雄に関係なく行われる。動物社会における順序確認の行為で,一方は優位を誇示し他方は無抵抗を示して,攻撃を抑止したり社会的関係を調停したりする。馬乗り行為。


サルやゴリラなどの霊長類が自分の優位を顕示するため相手に乗りかかる体勢などを指すことが多い。
霊長類の自己顕示行為としてのマウンティングは相手がオスかメスかに関係なく行われる。転じて、人付き合いの中で何事につけても相手をそれとなく貶め、自分が優位に立とうとする行為や性向をマウンティングと呼ぶことがある。

これらを踏まえ、勝ち負けや優劣に執着し、やたらと張り合ってくる人間もまたマウンティングと呼ぶようになってきた。

テレビドラマ「ファースト・クラス」や、書籍「女は笑顔で殴りあう: マウンティング女子の実態」などの影響か、最近「マウンティング女子」という言葉がはやっているらしい。「マウンティング」で検索すると、本来の意味よりも先に「マウンティング女子」が検索結果にずらりと並ぶ。


一般的には女性同士の会話で多く見られる現象と認識されている。「自分のほうが上だ」あるいは「お前はダメだ」と受け取られる言葉をやたら頻繁に口にする。
大抵のパターンとしては

1.相手のことを根掘り葉掘り聞き出す。
2A.自分が相手より「勝ってる部分」で勝手に張り合いだし、自分のほうが上だとアピールする。
2B.「勝ってる部分」に対して上から目線でダメ出し、あるいは説教。
女性で分かりやすいのが、結婚してるかしてないか。子供を産んだか産んでないか。
彼女たちは自慢するために結婚や出産してるのだろうか。周りの人間が全員かわいそうだな。

「自分が相手より上か下か」という視点であり、自分が上であることにより優越感に浸るか、安心する。
自分がちょっとでも負けてると何としてでも「自分が勝っている」部分を探しアピールする。

マウンティングとは異性をゲットする競争市場の中、無意識に競争相手を吟味し、群れを支配する雌(メス)を見つけ「オンナのヒエラルキー」を確認する行動。相手が見ず知らずの人でも仲良しの友だちであっても、これは同じ。

「女は笑顔で殴り合う」なんて書かれてもしょうがないのかもしれない。






■マウンティング度のセルフチェック


マウンティング度のセルフチェックシートを見つけたのでリンクを貼っておく。


ただ、これは普段からある程度自分の言動をモニターできていないと大嘘をついて「問題なし」になりかねない。
むしろ「問題あり」になったほうが、自覚できているのだから今後治るか、ブレーキが多少はかかるだろう。

何れにせよ、何がマウンティングなのか。その要素は何か。それらを知ってからテストした方が良いだろう。

■「勝ってる部分」をアピールする

特徴的なのは、マウンティングの内容は「最初から」勝っている部分が多い点だ。

どこの学校を卒業したのか、留学は何年したのか、学士は取ったのか、など。
質問者さんが答えると無言になるのだがTOEICは何点だったかという質問に答えると「わたしはもっと上よ!!」と言われたそう。
自分の方が上である事柄に関しては猛烈にアピールしてくるのだ。

一部の人間には「成長」と言う概念がない。出来ることしかやらず、出来ないことに遭遇すると他人に押し付けるか、逆ギレしながら逃げ出す。
この場合、マウンティングの材料(本人の心の拠り所)は最初から持っているレガシー(過去の遺産)か、夫や子供といった自分じゃない部分になることが多い。
加えて何かと比べない限り自分の価値が見いだせない場合が多く、無意識的に常に自分より上か下かという目で他人を見ている。

成長しないからいつまでも未熟なままでいる。当然劣等感を感じる。過去の成功体験しか縋れるものがない。
他人は四苦八苦しながらも成長したり、新しいことに挑戦して充実感を得たりする。
そんな人を見ていると「置いていかれる」あるいは「追い抜かれる」気がしてくるわけだ。

「自分は変われない」と思っているから勝っている部分にすがるしかないし、時には他人のやる気をくじいたり、足を引っ張って邪魔しようとする。

一見マウンティングをしている相手に対して「自分が上だ」と言い聞かせているわけだが、まるで自分に「勝ってるんだから自分は大丈夫」と言い聞かせているかのようにも見える。

■劣等感を刺激する





相手が気にしている部分などに対しては満面の笑みで突くような真似をする。
わかりやすく「弱点」だからだ。そこを突けば自分が上、という野生の理論。

通常女性はこのあたりはハッキリとは口にせず、尚且つ相手にはダメージを与える様な言い方をするとされている。
前述の通り、マウンティングする側のほうが基本的には劣等感を抱えていることが多い。

自分と同じ目に合わせた上で格下扱いしようとしていると考えれば、かなりとんでもない行動とも言える。ぶっちゃけクズい。

マウンティングは「序列」、または格付けなどの概念が基本にある。一方的に勝利宣言するよりも、「相手に負けを認めさせる」ことが出来たほうが有効となる。
だから元から本人が劣等感を抱いているような点を遠回しに攻撃することは多い。

また、劣等感が強すぎると他人の何らかの主張が「攻撃」に見えるというケースも多々ある。
大抵劣等感が強いと被害者意識が強くなるのは他人の自然体が「攻撃」に感じるからだ。

この場合、加害者が居ないのに本人はその相手に「やり返す」。
「なんかよくわからんがメチャクチャ攻撃される」という相談も見かけるが、まぁこのあたりの話だろう。

まぁデリカシーがない場合は相手の「地雷」を踏みまくるわけだが、それは自業自得。その場合はやり返されたとしても簡単には同情できないな。

この点についての問題は「第三者は誰が悪いのかわからない」点だ。安易な同情、被害報告を鵜呑みにしていると、あなたは正義の味方のつもりでも、加害者に加担する悪質な「共犯者」になりかねない。

他人の対人トラブルには巻き込まれないように注意した方がいいだろう。

■負の連鎖

マウンティングされた人間というのは、つまりは劣等感を刺激された人間だ。
「今の自分」に自信が持てなくなり、自然とその崩れた「バランスを取り戻す」ことを考える。。

で、手っ取り早くて簡単で、効果的な方法があるわけだ。「マウンティング」と言う名の方法が。

これは日常的に行われており、問題視すらされない。取り上げた所で「よくある話」に過ぎないものとして認識されることが多い。

一度凄く厳しい目で、自分を含めた人間のやり取りを見てみるといい。
ほぼ全てがマウンティングと言えなくもないか、何らかの「自分以上」の者への同調(同化)を目的としたものであることが分かるだろう。
もしもマウンティングを自制出来ている人間が居たとしたら、一発で分かるくらいに目立つ。

そのくらいに、マウンティングは有りふれている。

ここで先程の劣等感の話を。マウンティングを積極的にやる者は劣等感を抱えているとして、その状態とはマウンティングされてないのにマウンティングされまくった人と同じ精神状態だとも言える。

この場合、自分が原因だから誰に向かって何をしようが根本的な解決には全くならない。
一時的に気分が良くなった所で自分からは逃げられない。すぐにまた不安になる。

このように酷い場合は勝手にマウンティングの動機を「自家発電」する。







■他の異常行動に派生するかもしれない

マウンティングの言動はそのまま自己愛性人格障害が好んで行っていることだ。
また、自分より上か下かを気にするあまり他人を異常に気にしたり、粘着する可能性もある。

つまりは攻撃的な人格異常や異質な行動パターンが染み付き、それが普通だ、世の中皆こうなんだなんて思っているのだとしたら。
自制する余地もなければ、治る見込みもないだろう。

カウンセリングが必要なタイプの「異常」は、本人が自覚して直したいと思っていない限りは効果が薄い。というか自分でまともだと思っている限りは通院なんてするわけもない。

結果、「自分はまとも」だと思っている性格が歪みまくった人間が「普通の人」のフリをして生きていて、そこらじゅうにいる。
そしてこの「病気」は相手の劣等感を刺激する形で「感染」する。

彼/彼女達に改めることを期待するのは無駄だろう。特にひどい場合は「自己愛憤怒」と言って、図星を指されて発狂するということもある。
一応言っておくが、相手が手遅れであればある程「指摘するのは危険かもしれない」。

こちらとしては「こういう人間がいる」と知り、気づき、避けるしかない。

■男のマウンティング

さて、マウンティングは女性特有のものだと思ってもらいたくもない。
別にマウンティングは女同士に限った話じゃない。そもそも女性の社会進出が要因の1つとする説があるが、既に社会進出していた男には元からマウンティングの欲求があることは当然だろう。

あまり取りだたされない(どころか男はマウンティングされにくいとする意見もある)のは「一見正当性のあるマウンティングのやり方」が用意されているだけだ。
収入や社会的な立場と学歴は男女共にマウンティングに使われるが(女の場合は“男より稼いでいるぞ行き遅れるぞ”というケチもつけられるか)、これらは男の場合「堂々とアピールする機会」が多い。

男はマウンティングが女以上に日常化している。やる側もやられる側もマウンティングそのものに対しては疑問を持っていない。だからやられてもその行為を醜いとも思わず、「やる側に回りたい」としか思わない。

言い方を変えれば簡単に「序列」に取り込まれ、勝っている相手に対して簡単に膝を折る。

馬鹿にされる、自慢されることについても「自分が負けているから」というのが理由として思い当たるところであり、「だからしょうがない」として黙って受け入れる。マウンティングをしてくる者に対しての理不尽さには気づけない。
要するに、合法化され、「普通」の中に取り込まれている。

マウンティングに対して怒りを感じたとしても、「同じ分野で追い抜く」ことでしか勝つ方法が思い浮かばない。
この思考は既に「序列」に組み込まれた者の考え方だ。下手をしたら一生を無駄にしかねないだろう。
現実には「劣等感に囚われたバカが勝手に勝ち誇ってきた」だけなのに。

ちなみに女同士でマウンティングされることを織り込んだとしても、「男と話すより女同士のほうがマシ」という意見もあった。なんでもバカのふりしてなきゃ男は機嫌を損ねるからウザいんだそうな。
現実に「女だからってだけで仕事で男にバカにされる」なんて話はよく聞くだろう。

以上から、恐らく男の場合は殆どが「マウンティングが基準」の物の見方が染み付いている。


余談だが、個人的に知っている限りでは、シングルマザーや外国人労働者の方が、ヘラヘラ笑って自慢話や陰口叩いている連中よりも圧倒的に仕事ができる。

何れにせよ、これはサルの価値観だとも言えるが、同時に人間の本能でもある。醜くはあるが、分かっていても「やらかす」ことは誰にもあることだろう。
特別「マウンティング女子」と取り沙汰されているのは、マウンティングすることに中毒になっている者、された恨みを赤の他人で晴らそうとする者、やっている自覚がない者だ。
要するに、度が過ぎている。が、本人は恐らく自覚がないか、それが世の中だと思っているかで、つまりは治そうとはしない者。

された側には特に不快で醜く映る行為だが、やられることはこの先沢山有ることは避けられまい。

もし「人間のグループ」に大して嫌悪感を感じるのなら、あなたはマウンティングそのものが嫌いなのかもしれない。
マウンティングに対して嫌悪や怒りの感情を抱ける人は「人間」としては実は正しいのではないかとも思う。


■総論

マウンティングは行為の名称であり、その動機になるものは大半が劣等感/不安だろう。やった相手に対する復讐心もあるかもしれない。
これらは反射的、瞬間的なことである場合が多く、つまりは本能だろう。

また、自分がやっているかもしれないと不安になるかもしれないが、間違いなくやっているだろう。本能だし。
メタ認知能力(自分の認知をチェックし、コントロールする能力)が高く、道徳的な教育を受けていれば一度もやったことはないケースもあるかもしれないが、話は別だが、通常まずありえない。人間は認知バイアスに気づけないことがほとんどだ。

マウンティング自体は誰でもやらかすことだが、問題とされる「酷いレベル」とは、

1.「常に」相手が自分より上かどうかを気にしている
2・マウンティングの「やり方が汚なすぎる」あるいは「しつこい/頻度が高い」、または他人から見て「理不尽」な手段を取る

要するに前述の「動機の自家発電」をしている上で尚且つやり方も汚い連中だ。

マウンティング行為を一度でもしたら性格悪い、という認識をしていると、むしろマウンティングをする側が被害者ぶって「あの人にマウンティングされた」なんて黒塗りをされかねない。
というか絶対既にいるだろう。残念ながらこういった話に真っ先に飛びつき、悪い意味で「有効活用」するのは大抵加害者側だ。こちらも理論武装はしておく必要がある。

だからこそ、今挙げた特徴は抑えておいてもらいたい。
そうすれば劣等感からなんでもマウンティングに見える者、「マウンティングをしたい」者、ただの一般人がついやらかした、これらの区別は可能だろう。

逆に区別ができない限り、「加害者の共犯者/同調者」になりかねない。
あなたが正義の味方のつもりでも。

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