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水木しげると睡眠のチカラ

水木しげると睡眠のチカラ


2015年11月30日に水木しげるが永眠した。
残念というか、もったいないというか、なんか寂しいねぇ…。

満93歳没。彼は長生きだったと言っていいだろう。
そして彼が「大切だ」と考えていたものの中に睡眠がある。




1:水木しげると健康

・大正12年(西暦1922)に大阪で産まれたが、父親は生後直後から2年間の間に故郷の鳥取に妻子を戻している。理由が「大阪は空気が汚れていて乳の飲みが悪い」ということらしいのだが。

・ちなみに日本の四大公害病の1つである四日市ぜんそくが1960年。空気が綺麗かどうか、健康に影響するかどうかという感覚をそれ以前の人が持っていたことに驚きだ。こういった健康に対するセンスというものも親から受け継いだのかもしれない。

・実際彼の兄弟はWikipediaを見る限りご存命でいらっしゃる。

・戦争時代に機銃掃射されたり、原住民ゲリラの落ち武者狩りから逃げ延びたり、マラリアにかかったり、左腕の負傷を麻酔なしの切断手術で乗り切っている。死が身近にあった分、生に対しての独自の価値観も産まれただろう。


・本人は義手が嫌いだったらしい。テレビで見たことがあるならわかるだろうが、義手は基本的に彼はつけていない。自然体が好きだったのだろうか。





 





2:水木しげると睡眠

・子供の頃から朝寝坊をして、平気で学校に遅れていたようだ。また、晩年に至るまでそれは継続しており、朝早いテレビ番組には妻のみの出演になるケースもあったとか。

・と言うか眠るのが好きだったらしい。90歳を超えて半日眠ったこともあったとか。通常は加齢とともに眠る力が弱くなってくる。だから老人は朝早いし、うたた寝を良くするのだが、彼はそんなことはなかったようだ。

・あまり思い悩まずに気楽でいることをモットーとしていた。これは快眠のためのポイントでもある。どんな状況でも睡眠時間だけは十分に取っていたそうだ。人気が出始めて徹夜せざるを得ない状況がしばらく続くうち、目眩・耳鳴りの症状に悩まされたという。

3:水木しげるが睡眠について書いたマンガ

『手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから』という展覧会において、水木しげるが寄稿したマンガがある。
2ページのマンガなので読んでみて欲しい。

手塚治虫(1928-1989)の睡眠時間は一日2~3時間だったという。一週間の間寝る姿を一度も見なかったという話も。火の鳥とかブラックジャックの人。死因はスキルス性胃癌。満60才没。

石ノ森章太郎(1938-1998)は水木しげるが言うには会う度に指を二本立てる仕草を見せたそうだ。意味は「二日間徹夜した」。仮面ライダーとかの人。満60才没。

・この2人は「命を削って仕事をする」タイプだったのだろう。Wikipediaの主要作品の量だけでも膨大だ。

・ちなみに藤子・F・不二雄は満62歳没。

・彼の場合、作品ももちろん評価されているが、漫画評論家である呉智英、作家である京極夏彦は、「彼の最高作品は彼自信かもしれない」とする内容の発言をしている。彼は、仕事と人生を上手く両立出来ていたのではないだろうか。

・手塚治虫文化賞受賞の際、水木しげるはこう言ったそうだ。
「人間は眠りが大切です。皆さん、良く眠りましょう」と。







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