時間管理マトリクス:優先順位を決める
・効率化を考えるにおいて、優先順位は無視できない要素だ。仕事は大抵、それが終われば次がやってくる。どうでもいいことばかりにかまけていると、メインのタスクはいつまでも手を付けることすらできなくなる。
・時間管理マトリクスは緊急性✕重要性で優先順位を割り出す。仕事だけじゃなく、プライベートにも使えるだろう。
・特に
完璧主義や、一日中走り回ってるのに仕事が減らない人向け。
◆
◆時間管理マトリクス
・前述のとおりに「緊急性」と「重要性」の項目のある2×2の表を作る。短期的なタスクをそこへ分類していく。これだけだから難しいことはないだろう。
・タスクは細かいほど正確な分類ができるだろう。
・分類が終われば4つのマスに分類されたタスクとなるはずだ。
- 緊急で重要
- 緊急じゃないが重要
- 緊急で重要じゃない
- 緊急じゃないし重要じゃない
・別に表を作らなくても、上記の分類で仕分けすればいい。
◆分類したタスクの価値
・時間管理マトリクスは結構有名なので、色々な人が意見を述べたりしている。4番の叩かれ具合は面白いくらいだ。各カテゴリも「別名」が色々ある。それとともにどんな価値が各カテゴリにあるのか説明しておく。
1:緊急で重要
・第一領域。「必須」のタスク。或いは「消費」や「憂い」「問題」とも。今すぐ取り掛からなきゃいけないタスク。
・人によっては「本来有ってはならない」とまで言われている。
・期限が迫っていて、やらなきゃやばい。そんな物。当然ストレスの元。
・対応するのは当然として、そもそも「発生させない」ことを意識していくべきカテゴリ。
・対処の姿勢としては、「迅速に・的確に」。
2:緊急じゃないが重要
・第二領域。「価値」または「投資」「備え」とも呼ばれるカテゴリ。将来的に自身の糧となる、成長や充実した環境を作るためのもの。「緊急性がないのに重要だと思う」からだ。自分にとって何らかの価値がある。
・4つのカテゴリの中で、本質的に最も価値があるタスクがここになる。緊急のカテゴリを片付けて、ここに専念できる環境を整えたい所。
・自分のためになるもの、勉強・トレーニング・計画や予定を立てること・それらの準備をすること・親しい人とのコミュニケーションなど。
・姿勢としては「ここに使う時間を作るために他をさっさと終わらせる」。ある意味ゴール扱い。
・ちなみに時間管理マトリクスによるタスク分け自体は第二領域に入る。「準備」だからだ。
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3:緊急で重要じゃない
・第三領域。「錯覚」のタスク。第一領域だと錯覚しやすいタスク。緊急性があるせいだろう。他には「穀潰し」「人気取り」「見せかけ」などなど。
・嫌われ者のタスク。緊急度だけが高く、重要ではない。要するに邪魔。
・ここにかまけていては居られない。ゴールは第二領域だ。手際良く片付ける必要がある。
・クオリティにもそれほど拘る必要はないだろう。重要ではないのだから。片付けばいい。
・この辺りから、そもそもやらなくていいタスクなんじゃないかと思うような物が見つかるはずだ。再考してみよう。緊急性と重要性は正しい評価をしているかどうか。
・対処の姿勢としては「さっさと片付ける」。時間泥棒の雑用だからだ。
4:緊急じゃなく重要じゃない
・第四領域。「無駄」のタスク。「憂さ晴らし」「空費」などとも呼ばれる。
・削除候補なのは確かだが・・・。
・実益はないが、「やりたいこと」であることも確かだろう。「報酬」としての立ち位置だと捉えたほうがいい。
・ただし制限時間を決めるなりして、節度を守ること。4つの中で一番価値が有るのは第二領域だ。
・第二領域を食いつぶさない程度には時間配分していいとは思う。だが、優先順位が一番下なのは忘れずに。第二領域に取り組みつつ、第四領域で息抜きくらいが妥協点か。
◆分類したタスクの消化
・後は消化していくのだが、順番がちょっと紛らわしい。
・消化していく順番は 1→3→2→4 となる。重要度よりも期限。ゴールは第二領域。そのために手際よく。
◆タスクの分類について
・恐らく、初めてこの分類を行うと第一領域だらけになるか、第三領域まみれになるだろう。
・特に第三領域は前述のとおり第一領域のフリをする。この辺りの見分けは最初はちょっと難しいかもしれない。
・時間管理マトリクスを習慣として取り入れるなら、こういった分類のセンスも磨かれる。ちゃんとした優先順位をその内つけることができるようになるはずだ。
・また、第二領域・第四領域が空っぽであることもあるかもしれない。
・第二領域が空っぽなのは、ちょっと問題だ。「繰り返しの毎日」か、「仕事に追われる毎日」かも知れない。
・無理に何かを目指せとは言わないが、一度自分がどうなりたいのか、考えてみると良いだろう。
・第四領域が空っぽだった場合、ちょっとそれは不自然だ。人間余計なことはたまにはやってみたいし、そんなことを思いつくものだ。他の領域に本来第四であるべきものが紛れ込んでいないか探してみたほうが良い。
・或いはタスクにすらしていないか。それも良いかも知れないが、最終目的が「浮いた時間を第二領域に費やす」である場合には、「全部終わったら好きにする」みたいな完了の仕方はできない。それを目指すなら形にして、管理した方が良いとは言っておく。
・なぜなら大抵、第二領域は終わりがなかったり、長期的規模だからだ。
◆欠けているもの
・時間管理マトリクスは、1つの要素を完全に無視している。「やりたいかどうか」だ。まぁ当たり前と言えば当たり前なんだが。
・必然的に、「ただやりたいだけのこと」は第四領域に入ることになる。その上で色々な者に無駄だと断じられている。言ってることもわかるんだが、それはちと理想が高すぎやしないか? ロボットにでもなりたいのか。
・一日二日程度なら、無理をしてやり遂げることも出来るだろう。だが、毎日ずっと「やりたいこと」をわざわざより分けて封印し続けていると、その内嫌気が差してくることになるのは見えている。
・この行動パターンを続ければ、恒常的に発生・蓄積するタイプのストレスになる。日常そのものが。これは心身を壊す。その結果、人生や人間関係を壊すかもしれない。
・短期的に「走り抜ける」つもりなら、もちろん全部封印してしまって構わない。
・言いたいことは、「第四領域はタスクのゴミ箱ではない」と言う事。「報酬」として活用したほうが得だろう。憂さ晴らし、大切だろう? ロボットじゃなくて人間なんだから。
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