本当は雇いたくない 高年齢者雇用安定法
改正高年齢者雇用安定法、通称高年法が施工され、希望するのなら全員が65歳まで雇用確保されることが義務付けられた。
各企業はそれに従い定年を65歳に延長、70歳まで雇用する企業もあるらしい。
◆まぁこれは体力のある大企業の話で、実際には契約社員といった非正規雇用がほとんど。ただし雇用は高年法で守られ、給与もそれなりだとか。企業はこの状況を歓迎してはいない。
現場での労働力としてではなく、これまでの経験や知識を後輩に教えてやって欲しい。そんな考えがあるわけで、現場にいつまでもいて第一線を張られても・・・というのが正直な所。頼む仕事を探さなきゃいけない有り様の会社もあるんだとか。
◆一方自分から辞めていく人も。一度立場がリセットされ、現場の一人として働くことになる会社の場合、自分から辞めていく人もいる。
今までそれなりの立場だった人間も、現場の一人になるわけで、命令する側から命令される側に変わることになる。命令していた人間たちに混じって。
仕切りたがったり、威張ったりといった癖が抜け切れずに周りに馴染めず、と言うかストレートに嫌われたり陰口を言われたりして、居場所がなくなり辞めていくんだそうだ。
◆自分からやめるように仕向ける会社も。これら再雇用希望者を集めてきつい仕事を与えて辞職に追い込んだり、若い社員の前で怒鳴ったり嫌がらせをしたりとパワハラ・モラハラを駆使して露骨に追いだそうとする会社も出てきている。
◆逆に残って欲しい社員はどんな人間か?本当に会社が残って欲しいのは、技術者だそうだ。それもどちらかと言えば「残って欲しい」という前向きな考えではなく、「他で働かれたら困る」といった後ろ向きなものなんだとか。
◆世の中がこういった流れになっているので、「現役時代からおとなしくしていよう」という考えも広まっている。
1.会議では聞かれてから喋れ
2.部下が残業しているのに自分だけ帰るときは「お先に失礼します」と言え
3.とにかく口数を少なくしてでしゃばるな
などなど。処世術というか、ビジネスマナーというか、そういったものでしかない気もするが。わざわざ言うってことは、できてないってことなんだろうね。
◆こうなってくると、逆に正社員としての就職自体が厳しいものとなってくるかもしれない。なにせ65歳やら70歳やらまで、ほぼ半世紀の雇用義務が発生するようなものだから。企業も慎重になるだろう。非正規雇用が増えるかもね。
一体高年法は誰のための法律なのだろうか。形だけの順守で、企業も労働者も苦労している。
少なくともこれから就職しようとする世代にとっては、入り口が狭まる効果しかないのではないだろうか。また就職難にならなければいいが。
◆ああ、まぁパワハラ・セクハラ・モラハラの抑止力にはなっているかもね。というか、これからやりたい放題やっていた連中が仕返しされるターンになるのかも。
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ビジネス 社会
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