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自分の考えがない人の為のリスクと対策

自分の考えがない人の為のリスクと対策

なにか言われた時に反論ができない。問題に対して何をしたらいいのかわからない。どうしたらこういう時に上手に対応できるだろうか?

『付和雷同』と言う言葉がある。自分の考えを持たずに他人の意見に簡単に飛びつくような様を指す。
他人の意見に飛びつくかどうかはともかく、『自分の考えがない』と感じていて、何かの意思表示や意見を述べる人をどこか羨ましく感じたりすることはないだろうか。



◆自分の考えがない事によるリスク

・騙されやすい

心理学的に、人間は何かを断言する者を信じやすい傾向にある。『そんなに自信があるのなら本当なのだろう』と。
これは珍しい情報じゃないから『人を騙したい人間』もまた自信のある振る舞いを身に着けている。
嘘がうまい人間に、気弱な奴なんていないだろう。

『嘘』の究極的なところと言ったら洗脳だろう。他人の価値観や行動パターンそのものを自分の都合のいいように変更できるからだ。
洗脳のベタな手口としては、ターゲットの『既存の考え・価値観を破壊して』生まれた空白に『新たな価値観を刻みこむ』という流れを取る。やたらと否定したり不安を煽るようなことを言う奴は要注意だ。
やたらと合宿したがる企業とかも危険だね。逃げ場をなくして追い詰める、そんな洗脳する場として利用するブラック企業もそこそこ有る。

さて、元から『既存の考え・価値観』がなかったらどうなるのか?悪意を持った人間がそれを壊すまでもなく。誰かが騙すまでもなく、『勝手に洗脳されたり勝手に騙される』人間となるだろう。

メディアに踊らされる人間など、無意識的に『自分が騙されたい方向に騙される』というかなりの厄介さんも結構いる。

世の中はただでさえ『情報洪水』なんて言われる程に情報が溢れかえっている。その中の何かを盲信してしまう可能性もなくはないし、自分を騙したい人間にとっては都合よく『騙してくれる』情報もあるわけだ。

『あなたは今のままでもいい』
『あいつらこそが諸悪の根源だ』

なんて。まぁそれが本当の場合もあるだろうけれど。

自分の考え、意見、価値観を持っていることは、そのまま洗脳に対する耐性となる。そして自分の中のバイアスや甘さに対してのブレーキとしても機能するだろう。

・流されやすい

一部の人間は非常に押し付けがましく、自分勝手だ。
相手に意見がなければ『同意』だとみなす非常に強引な者もいる。

この手の類の人間は言いなりにしやすそうな人間を素早く見分けて近づいてくる。
そういう生き方をしてきて、それが自然体で、要するに年季が入っているからだ。ベテランである。

彼らは、相手がまるで自分の一部であるかのように、自分の人生に『巻き込む』だろう。

結論として事の大小はともかく、何らかの『被害者』になりやすい。『共犯者』になってしまうことも有るかもしれない。『付和雷同』なら尚更だ。

『騙されないための盾』として、『流されないための錨』として、『自分で考える』ということは必要だ。

先に一つ言っておくが、考えた末にありきたりな結論だった、または『現状では判断できない』という結論だった時、これは『全く問題ない』ということを知っておいて欲しい。

どうも何か特別凄い成果を上げたがって張り切って考えこんだ挙句、大した成果が出なくてがっかりして諦めるか、恥ずかしがって考えるのをやめてしまうかする人が多いように思える。

同様に「自分の結論」、つまりオリジナルにこだわりすぎて、既出の意見を避ける傾向のあるものもいる。いつまでも答えが出なかったりする原因の1つだろう。そこまでご立派な考えじゃなくていい。「自分で出した答え」であればそれでいい。

我々はアインシュタインでもソクラテスでもない。いつかなれるかもしれないが、それまでは『自分で答えを出す』ことがができればそれで良いだろう?





 





◆あなたは本当に考えていないのか?

自分と問題との間に関係があるのなら、いくらでも意見が出てくるし、考え慣れていることなら色々と思い浮かぶ。

実は頭の中のスピードはひとによって違う。周りに追いついていないと、考え始めた頃にはもう周りは結論を出していて、何も言えない・思いつかないと言う状態は在り得る。

頭の中のスピードは実は自分で加速させることができる。喋るスピードや動くスピードは頭の回転と直結していると言われている。要するにキビキビと動いていれば頭の回転も上がる。

反対にうつ病患者などは「感情鈍麻」という症状があり、感情や思考が湧きにくい状態になることがある。まぁ、加害者やストレス源が近くにいるような時の為の防御機構なのだろう。この状態の場合、実際の動作もまた鈍くなることが知られている。

つまり動きが早ければ頭の回転は早くなるし、頭の回転が早ければ動きも早い。どちらが先でも構わない。

自分の動作が周りと比べて鈍いと感じるのならば、意識的にスピードを上げてみよう。それが普通になる頃には、あなたの思考は周りに追いつき、結論や意見を出すことも間に合うかもしれない。

◆考えが持てない時

考えが本気で持てない場合はそれなりに理由がある。

  1. 自分には関係ないから
  2. ついていけないから

本当に関係ないのなら、意見も考えもなくていいだろう。ただ、あなたに意見が求められたりしているという状態である以上、そのお題との関連はあるはずだ。少なくとも周りはそう思い、期待しているかもしれない。だったらそういった立ち位置の人間としての無難な振る舞いくらいはした方がいいだろう。


『ついていけない』と言うのは色々ある。周りとのスピードの違いだったり、テンションだったり。周りが盛り上がってるとなんか冷めることもあるし。

例えばあなたが友人たちと海外旅行に行くことに決まったとしよう。あなたはスペイン・バルセロナにあるサグラダ・ファミリアが見たいと言う考えがあったとする。参加自体は確定しているとして。

仕切り屋が勝手にオーストラリア旅行だと決めて、その手配までしてしまったとしたらどうだろう。


その挙句『カンガルーが見たいかコアラが見たいか』と聞いてきたらどうだろうか。
がっかりである。もう『どうでもいい』だろう。気持ちがついていけなくなったわけだ。

(ちなみに実際のオーストラリアでは、カンガルー飛び出し注意の道路標識があるし、コアラは増えすぎて間引かれている。希少性ないな。)

無駄に人を集めて決定事項を発表するだけ、みたいな『形だけの会議』なんてまさにこんな感じではないだろうか。

これらに対して思う所がなにもないのは、心理的な意味で『関係なくなってしまった』からだ。もう意見を述べる機会がないのだから。どこかで『無駄だ』と思ってしまうと、あまり考えは浮かばなくなる。リーダーシップ(笑)のある人間が周囲のモチベーションを下げる話なんて枚挙に暇がない。

◆問題と自分との関係

関係がなくなれば意見もない。反対に関係あれば意見は沸いてくる。
では常に自分の考えを持つためには?
問題と自分の関係をまず考えればいい。

  • この問題は自分にどんな影響をあたえるか?
  • この問題での自分の立ち位置は?
  • この問題の自分のゴールは?
  • この問題に対する自分の感情は?

他にも色々な、『問題とあなたとの繋がり』があるだろう。
ああ、他人の問題に対しては『課題の分離』を踏まえて考えよう。そうじゃないと押し付けがましい粘着質に成り下がってしまう。

◆『自分の意見』を考える

まぁ残念ながら話を聞いてくれるような人ばかりではないし、周りがそんなのばかりなら嫌にもなるだろう。だが『自分の立ち位置』、これは普段から意識しておいたほうが良い。前述の通り、騙す・利用する・勝手に決めるような人間に対しての防御策としても。

問題と自分の立ち位置が繋がるものならば、意見は自然と沸いてくる。無関係なことでも『もしも自分だったなら』と思えばいろいろと思い浮かぶだろう。人間の頭はそもそもそんなに大人しくない。どちらかと言うとうるさいくらいなのだから。

自分の立ち位置の認識だけは『普段の心がけ』である。突発的になにか起こった時にも、より具体的な意見が浮かぶだろう。






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