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モラハラが原因の殴打暴行死事件

モラハラが原因の殴打暴行死事件

モラハラの特徴である、「しつこい」「嫌がることをする」「バレないようにやる」。これらは、人間が激怒するのに十分な条件だ。



「父だけが悪いようには思えません…」。証言台で涙を流した長女の姿に、被告人席の父親も苦しげに目頭を押さえた。妻=当時(54)=の頭を素手で殴って死亡させたとして、傷害致死罪に問われた男(57)の裁判員裁判が5月、大阪地裁で開かれた。


新年会の後、二次会に行く行かないで揉めたらしい。かなりネチネチと嫌味を言われ続け、それに激高した夫は4~5回この時殴打した。


 妻は普段から口調がきつく、「お前」と呼ばれることも日常茶飯事で、そのことも少なからず男のプライドを傷つけた。「口を開けば文句ばっかり。ボケやカスやむちゃくちゃ言われることもあった」


「そのくらいで」と思った人のために補足しておくと、発散できない些細なストレス(いちいち怒ってられないような)の蓄積も人間にはダメージが大きい。加えて物理的なストレスよりも精神的なストレスのほうが長く続く。時には一生、思い出す度に心が傷つく。


テレビのチャンネル権争いが理由で殺人事件にまで発展するケースが昔は有った。これは別に日本だけではなく、海外でも似たような事件はあったようだ。日本で最近こういった事件がなくなったのは、ただ単にテレビ、スマホ、パソコンなどが一家に一台から1人に一台になったというだけの話だ。別に民度が上がったとか、理性的になったということはないだろう。


話がちょっとそれたが、要するにチャンネル権争いや小言で殺人事件に、というニュースは「それまでに蓄積されてきたものの爆発」であるということだ。原因とされているものは、引き金になったに過ぎない。






 

 そして、新年会から8日後の朝、妻に異変が起こった。男が起床して居間に行くと、妻が正座の状態で体を前に折り曲げ、頭を床につけるという不自然な格好でいびきをかいていた。


コンビニに行って帰ってきたら、この格好のまま冷たくなっていたそうだ。死因は亜急性硬膜下血腫。


妻に対する男の我慢は、周囲の目にも明らかだったようだ。証人出廷した長女は「父だけが悪いようには思えない。重い処罰は望みません」と涙を流し、妻の弟も「義兄は温厚で優しい人。これは事件ではなく事故。刑を軽くしてほしい」と訴えた。


判決は、求刑6年に対しての懲役3年。悪質なひき逃げ教師が2年8ヶ月だったことを考えると、腑に落ちない。


加害者が女のモラハラ

モラハラ妻というのも、結構な数いるし、深刻なケースも多いようだ。女性のほうが感情的、かつ言葉がきつい傾向があるそうな。



加えて「男性」というだけで被害者として見られないという周りの目と、「女にやられた」というプライドが邪魔をしたり、モラハラ被害者によくある「自分が悪いんだ」といった方向へ考えが向かってしまい、なかなかSOSを発信するという行動にならない。


その果てが、我慢の限界が来たこういった事件だったのだろう。


カテゴリ「モラルハラスメント」

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