ビタミンC/アスコルビン酸について詳しく
6/23 加筆
◆概要:
・ビタミンの定義は「健康を維持する上で必用な栄養素の内、自力で作れない/作れても量が足りず、一定量摂取しなければならないもので、有機物である」。この上で炭水化物、タンパク質、脂質以外の物を指す。
・「ビタミンC」は別名アスコルビン酸と言う。
・アスコルビン酸は人間以外は大体の種が体内で合成できる。必要な量を合成できる動物にとってはアスコルビン酸は「ビタミン」ではない。
・感染に対する抵抗、傷が治る力、骨・血管・筋肉・人体など身体の各組織を正常に維持するために必要。
・主に抗酸化・美容・風邪予防などの効果を期待して摂取されている。
・体内のミトコンドリアがエネルギーを生産するために必要
・コラーゲンの生成に必要
◆
◆効能
・疲労回復効果
・病気予防
・抗酸化作用
・ストレス抵抗性を高める
・鉄分の吸収を高める
・コラーゲンの合成に必要
・抗ストレスホルモンの合成促進
・◆がん予防・治療
・発がん性物質が体内で発生することを防ぐ:魚肉+野菜で胃の中にニトロソアミンという発がん性物質が発生するが、それを防ぐとのこと。
・アスコルビン酸は身体の自己免疫力であるインターフェロンを増やす。インターフェロンは腫瘍だけでなく、ウイルスに対しての抵抗力でもある。
・アスコルビン酸によりコラーゲンが生成されることが促進されるが、コラーゲン自体ががんに対しての抵抗力になる。
◆足りないとどうなるか
・風邪を引きやすくなる
・疲れが取れない
・切り傷が治らない
・壊血病になる:歯茎・皮下から出血などの症状。
・肌のハリが失われる
◆ビタミンCの疲労回復効果について
・慢性的な疲労の原因の1つにコルチゾールという副腎皮質ホルモンがある。
抗ストレスホルモンとしてテレビなどで聞いたことがあるかもしれない。ストレスを感じるかどうかのテレビの実験では、よく唾液中のコルチゾールを計測することによりストレスの有無を調べる。
コルチゾールは緊急事態には必要となるのだが、すぐには分解されず、体内に蓄積される傾向がある。加齢に伴い分解速度も落ちる。多すぎると脳の記憶を司る海馬などにダメージを与えることが判明している。
なかったらなかったでエネルギーを作ることが出来ずに集中できない、思考できないなどの症状があり、「いつでも調子が悪い」と言った状態になる。
・このコルチゾール不足の状態に対してはアスコルビン酸が有効だとする意見がある。
コルチゾールの生産が低下している多くの人がビタミンCが欠乏していることが多く、ビタミンCは副腎疲労の回復に有益と考えられています。
http://fatigue.hajime888.com/f018.html
というか、コルチゾールの材料そのものがビタミンCらしい。
・一方、コルチゾールの過剰な分泌を抑えると言う話もある。総じて「適度な量のコルチゾール」に調整してくれるのだろうか。ビタミンCがストレス耐性に影響するという話はここから来ているのかもしれない。
◆ビタミンCを多く含む食品
・果物や野菜に多く含まれている
・◆ビタミンC入りの菓子・食品・ドリンクについて
・「レモン○○個分のビタミンC」なんて言われるが、実はダントツで多いわけではない。ゆずのほうが多い。
・赤ピーマン
・パセリ
・芽キャベツ
・ゆず
・柿
◆
◆
◆水溶性
・言葉通り水に溶ける性質を持つ。水洗いしただけで多少流れ出るそうだ。
・アスコルビン酸は特にその傾向が強い。
・このため摂り過ぎても平気・すぐに排出されてしまうと言うイメージが一般に強くある。
・◆「水溶性だから体に貯蔵できない」はウソ
・体はアスコルビン酸を貯蔵できる。
・脳下垂体、副腎、水晶体がアスコルビン酸の濃度が高い。
・貯蔵量が多い部位が、そのまま消費が多い部位。
・ただし消費が激しいのも確かであり、小刻みに摂取する必要が有ることには変わらない。
◆熱に弱い・・・と言われているが
・アスコルビン酸は加熱により壊れると言われている
・1リットル当たり2グラムのアスコルビン酸を溶かし、加熱する実験が行われたが、26時間後に0.5グラム減る程度との結果だった。
・この実験での加熱は水に溶かしたアスコルビン酸をフラスコに入れて行ったものだ。つまりは100度前後の温度だろう。
・「煮る」程度ではアスコルビン酸は壊れないと解釈できる。
・だが水溶性なので煮ると流れ出る。食材などで摂取する場合、調理の必要があり、且つ加熱する必要もあるのなら、スープのように水に溶けた分も摂取できる形態が望ましい。
◆必要量
・成人の男女ともに一日あたり100mgが推奨されている。これは「壊血病にならない摂取量」とのこと。
・妊婦・授乳中の場合110~150mg。これは子供の分も必要だから。
・喫煙者の場合タバコ一本あたり25mgのビタミンCが奪われるとされている。受動喫煙でも影響あり。
・アルコールの分解でも消費される。
・抗ストレスホルモンの製造に必用。ストレスが多い日常を送っているのなら多めに取ったほうが良い。
・後述するが市販のサプリ1粒で推奨摂取量をぶっちぎる。
・だが、水溶性なのでこまめに取る必要はある。量より回数。
◆目的別摂取量
・摂取の上限は無いらしい。一応、厚生労働省では一日に2グラム(2,000mg)までにするようにと指導しているとのこと。
・実際には一日5~10グラムまでなら問題がないとされているらしい。
・「健康維持」なら800mg。
・「美容目的」なら1000mgだが、3000~5000mgとする説もある。
・「病気治療」の場合は症状による。
・◆風邪の予防/治療に対してのアスコルビン酸の摂取量
・アスコルビン酸は風邪予防に効果有りとされているが、治療に対しても効果がある。
・240人中半分にビタミンCを1グラム(1000mg)を与え、もう半分はビタミンCを与えると言って効果の無い物を与えた所、風邪を引いた人が65%少なくなり、風邪が治るまでの時間は61%減少したとの事。
・・一応説明しておくと、効果の無いものを半数に与えた理由はプラシーボ効果を警戒してのことだろう。薬の効果に対する期待「だけ」で、実際に効果が出てしまうことがかなりある。これだと実験や研究にはならないのでこのような手を取ることが良くある、というか必須になっている気がする。反対に副作用を気にしすぎて実際に副作用が強く出るケースも有る。
・◆がん予防/治療目的でのアスコルビン酸の必要摂取量
・スコットランドの報告で、末期がん患者100人に対して10グラム(10,000mg)の大量投与をした所、生存日数が4.2倍になった。
・日本の病院の研究報告として、末期がん患者99人を一日4グラム以下のアスコルビン酸摂取と5グラム以上の摂取の2グループに分けた所、4グラム以下のグループは174日以内に全員死亡。5グラム以上は483日の延命とのこと。
◆大量摂取すると?
・水溶性だから余剰分は排出される。「一度に」1000mg以上の過剰摂取をすると下痢の症状があると言われている。
・「空腹時、一度に2000mgの摂取で吐き気」と言うケースもある。
・下痢・吐き気の他には悪心の症状もあるが、これらはアレルギー反応に近いものでアスコルビン酸の過剰摂取による症状とは言い辛いようだ。
・肝臓に負担がかかることになるので、一度に大量の摂取をするのは避けたほうが無難。
・ちなみに手持ちのDHCのビタミンCカプセルが、1粒で500mgのビタミンC。1000mgのラインは結構簡単にオーバーするかもしれない。
◆どのくらい次の摂取に時間を置くべきか
・アスコルビン酸は2~3時間で体外に排出されると言われている。
・空腹時には吸収効率が落ちるので、サプリメントの場合には、一般的に食後に飲むように推奨されている。
◆サプリメントについて
・◆吸収速度や保持時間について
・天然ビタミンCの類は血中の保持時間が長い傾向にある。また、吸収率も良いそうだ。理由は後述。
・合成ビタミンCには種類がある。カルシウムやグルコースが付加されたものなど。これらによって吸収の速さ、量が違うのではないかと言われている。
・◆天然由来と合成のアスコルビン酸の違い
・ビタミンC自体には違いはないらしい。が、ポリフェノールと一緒に取ると効率的なので天然物の方がいいんだとか。
※
その違いはポリフェノールの有無だそう。
ポリフェノールと一緒に採った場合は、より長くビタミンCが血液中に滞在するが、ビタミンC単体だと30分程度で血中濃度が低下するそうです。
・世の中の「天然由来成分なら安心」というイメージに応えての商品化だとも言われている。
・◆摂取するタイミング
・食後が理想。大量摂取しても貯蔵しきれなくムダになるので、目的に応じて適切に。
・空腹時で平均34%の吸収、食後の摂取は平均52%の吸収だそうだ。
・◆医薬品・化粧品での使用
・アンチエイジングの効果を期待して化粧品や塗り薬の一部にも使用されている。
・ニキビに対して非常に有効とのこと。
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