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心の防御力、適応力、立ち直る力。 レジリエンス

心の防御力、適応力、立ち直る力。 レジリエンス


自分に非がなくても、嫌なことは向こうから来るものだ。
それで気力が削がれたり、何年も気にしたりするのは面白くない。

レジリエンスはそういったことに対しての免疫、耐久力、復帰力などを指す。
メンタル・タフネスの要素の一つ。


◆目次

◆レジリエンスとは


◆引きずる人、引きずらない人。


◆自分を変えずに心は強くなれる


◆レジリエンスの要素は多い


◆レジリエンスの2つの内訳


◆物事に取り組む姿勢


◆メモ










◆レジリエンスとは

心理学におけるレジリエンス(resilience)とは、社会的ディスアドバンテージや、己に不利な状況において、そういった状況に自身のライフタスクを適応させる個人の能力と定義される[1] 。

それら不利な状況やストレスとは、家族、人間関係、健康問題、職場や金銭的な心配事、その他より起こり得る[2] 。

「脆弱性 (vulnerability) 」の反対の概念であり、自発的治癒力の意味である。

「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」などとも訳されるが、訳語を用いずそのままレジリエンス、またはレジリアンスと表記して用いることが多い。

幅が広い言葉だが、総じて「”自分”を維持する力」だと言える。
何があっても自分でいれる、何があっても自分に戻れる。

私たちは生きている限り、アイデンティティを揺るがすような、マイナスのストロークをどうしても浴びることになる。
まぁ嫌なこといっぱいあるよねってこと。

家族、恋人、友人の些細な一言がその後の人生に影を落とす、なんて話も多い。
言った側は5分後には忘れていたとしてもだ。

人と関わる限り、どの道何かしら「やられる」。
やられるというか、勝手に傷ついたことを本人も分かっているのにそれでも割り切れない、なんてことも。

じゃあ自分で立ち直る力や、そもそもの心理的ダメージを軽減する力をどうやって身につけていこうか、という話。







◆引きずる人、引きずらない人。

 2006年の論文では、深刻な外傷性のストレスに曝された場合、PTSDを発症するのは14%程度と報告されている[4][7]。


では、なる人とならない人の差は何か、というのがこのレジリエンスである。
 

同じつらい経験をしたとしても、PTSDやトラウマになる人、ならない人がいる。この差をレジリエンスのあるなしで表現している。

こういった話になると、「持って生まれたモノ」をイメージしてしまう人が多い。
先天的な才能だとか、遺伝子だとか。

だが、そうでもないようだ。







◆自分を変えずに心は強くなれる

2007年にアーミッド (Ahmed) が、目に見えやすい性格的な特徴を「脆弱因子」と「レジリエンス因子」にまとめたが[10]、そこで特徴的だったことは「レジリエンス因子」は「脆弱因子」のネガではないということである。
 「脆弱因子」を持っていたとしても、「レジリエンス因子」が十分であればそれが働き、深刻なことにはならない。 


ネガではない、というのは「強さ」は「弱さ」の反対ではない、ということ。逆もまた然り。
強さ弱さにさらにそれぞれパラメータがあって、トータルで「強さ」が高ければ大丈夫ということ。

これは心を強くするには「性格を叩き直して別人に生まれ変わる」なんて粗暴な真似は必要がないということを示す。
今のままで、そのままで、「強さ」だけを伸ばせば十分だ、ということ。

つまり熱血教師とかほんといらない。むしろ逆効果だろう。
誰だって「今までの自分」を大切にする物だ。どんなに自分が嫌いでも。
奴らはそこら辺をドヤ顔で小突き倒すからな。







◆レジリエンスの要素は多い

レジリエンスを構成する要素は多く、かつ極めて複雑な相互関係を持つ。 また、生得的なものからその人自身によって獲得されるもの、感じ方や考え方まで含む。

前向きな思考や健康な心身、コミュニケーション能力などの社会的能力や物事の捉え方まで。

調べた限りレジリエンス因子を置いておく。

・自己効力感(自分にはそれができる、という認識)

・社会的能力(コミュニケーション能力)
・人間関係


・物事の捉え方


・自分の長所を活かすこと


・運動していること(ウォーキングでうつ病が治る、筋トレで前向きになるなど精神への影響はある)


・柔軟性や適応能力(考え方や見方を必要に応じて変える)


・長期的な視野(後述するが、目前の問題しか見えない傾向が強い人ほど打たれ弱い)


・「自分を管理・制御できている」という感覚(規則正しい生活や感情コントロール)


・自己受容(今の自分の肯定)


・成功体験(小さなものでも良い)


つまりは、

自分にはなんとかする力があるという認識、
助けになる/応援してくれる人がいること、
考え方や視野を必要に応じてコントロールできること、
「自信」を持つこと。

大別するとこのあたりか。








◆レジリエンスの2つの内訳

レジリエンスとは客観的に見れば「心の強さ」だが、主観的には2つあるように思える。

・傷つくほどの心理的ダメージを「受けない」

物事の捉え方自体の違いが、そのまま「どれだけの心理的ダメージになるか」に直結する。

PTSDやトラウマに「ならない」のはこっちだろう。

この場合は問題の「捉え方」が違う。
元には戻らないような不幸だったとしても、次がある、代わりがあると思えるなら、ダメージは和らぐ。
まぁ、問題次第では薄情に思えるが。

逆に「すべてを失った」「もう先がない」と思うのならば、落ち込むぐらいしか出来ることがないだろう。

使い古された言葉だが、「考え方次第で世界が変わる」というのは事実だ。
考え方があんまりコントロールできないんだが。

まぁとにかく、そんな「心の防御力」。

・傷ついた後に「元に戻れる力」

ショックがストレス耐性を「貫通」した場合、どんな人間でも傷つく。
その後立ち直れるかどうか。

一度「もうダメだ」と思った後に、「やっぱり自分は大丈夫だ」と思い直せる力。

「レジリエンスを高めるには3つのプロセスがあります」と久世さん。


まず一つ目が「底打ち」。
落ち込みをストップさせ、ネガティブな感情をリセットすること。


次に、徐々に自信を取り戻す「復活」。


そして最後が「上昇」。
立ち直った経験によって、視野の広がりや新しい価値観を身に付けていく。

言わば「考え方を変える力」と言ってもいい。

人間ネガティブが自然体だが、意識的に「思考を切り替えて前向きになる」力。
その材料となり得るのは前述のレジリエンス因子、つまり自信や成功体験などになる。

これらが「どれだけあるか」が問われるだろう。

こちらは「心の回復力」と言える。






◆物事に取り組む姿勢

心が折れる人、折れない人を区別しようという実験において、やはり顕著な違いが現れた。

反応が強すぎる、一個一個(の結果)に対して。
長持ちしない、いちいちリアクションするから。
自分の感情出し過ぎる。
一喜一憂するのはエネルギー消耗しますよ。

長続きしない人を見つける実験での教授の一言。
ちなみに実験内容は「大の大人にけん玉やらせる」というもの。

表に出すか出さないかと関係なく、「感情が強い人間」は消耗し、投げ出すのが早くなる。

女性
「たぶん、こういうの向いていないな。」

男性
「最初から諦めている。」

女性
「これは無理だな。」

初めからできないと思ってやると、無意識的に工夫する思考や努力を抑えるようになる。

一種の予言の自己成就とも言える。

ただ、自分にとって価値の無いことを一生懸命やる必要はない。
実験内容けん玉だし。賞金でも付けたほうが面白い結果が見れたんじゃないのかこの実験。

ちなみに人は途中で断念した場合、成功した記憶よりも強くそれを記憶する(ツァイガルニク効果)。

だからちゃんと自覚して手抜きした方がいいだろう。
どうでもいいことを適当にやった挙句「自分は何をやってもうまくいかない」なんて自己認識になりかねない。





一方、1時間以上にわたって挑戦を諦めなかった人たちからも、一定の傾向が明らかになりました。
課題の失敗を繰り返す中でも、少しずつ成長していると感じている人や、いつかできるだろうという気持ちを持つ人が多くいたのです。

自分が成長前進していると感じる事ができる、自己効力感という要素。
そして失敗の中でもいつかできると考える楽観性も、レジリエンスには重要な要素である事が分かってきました。

挑戦するということは、成功か失敗かの2つに別れるということだ。
「いつか出来るようになる」と思えることは、失敗による心理的ダメージを軽減する。


というか、失敗への認識が「成功に至る過程」として置き換わる。


「レジリエンスには、思考の柔軟性が必要な事が分かってきました。
つまり、厳しい状況でもネガティブな面だけではなくポジティブな面を見いだす事ができる人が、逆境を乗り越える事ができるのです。」

「希望を見出すことが出来るか」ということ。
どう捉えるかによって問題の大きさは変わる。
必要以上に甘く見積もってもいけないが。

問題は、誰もが「適切に見繕っている」つもりでいる点だろう。
認知バイアス同様、一度そうだと決めたら人間はそれをまず疑わない。


これはどちらかと言うと普段の心がけの話になるが、このように態度次第で結果が変わる事がある。
態度次第では出来ないことができるようになるのではなくて、出来ることができなくなる。


同様に同じ失敗でも「失敗した」と思うのと「やれるだけやった」と思うのとではストレスは違う。


まぁ、戦略的撤退なら構わないだろう。それなら自分の判断を誇ればいい。





◆メモ

今回、何より重要な点は「今の自分のままで強くなれる」ということ。
心を強くするためには今の自分を壊さず、変えずに、「補強」すればいいということ。

出来るところから始めるべきだろう。
逆を言えば順番は結構大事かもしれない。

例えばコミュニケーション能力に自信がなくても、自分に自信が持てるようになればリラックスして他人と接するようにはなれる。
自分に自信を持つためには、長所を伸ばすのが手っ取り早い。

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