ユーストレスとディストレス(良いストレスと悪いストレス)
最終更新:2017/05/02
・日常や人生に於いて感じるストレスには、良いストレスと悪いストレスが在る。
「良いこと」もストレスだったりする。
・何が良くて何が悪いかは主観で決まる。
・見方を変えたり、視野を広げてみればストレスの感じ方そのものが変わる。
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§「ストレス」の定義
・「イライラする」「不安になる」などの意味合いで使われているストレスと言う言葉。
精神的な概念であるので定義も結構曖昧なようだ。例えばこんな記事がある。
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朝、目覚めたときに鳥の鳴き声が聞こえたり、奥さんが沸かしているコーヒーの香りが漂ってきたりなど、心地よい反応を受けて、心がリフレッシュする場合もストレスという。
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この場合には「自分以外の要素から発せられる何らかの刺激は全てストレス」ということになる。ひとまず良し悪しは関係なく。
・ストレスを認識して良い反応を示すものを、良いストレス「ユーストレス」、悪い反応を示すものを、悪いストレス「ディストレス」と呼ぶ。
§ユーストレスとディストレス(良いストレスと悪いストレス)
・あなたが「不快だ」と感じるもの、それは全て「あなたにとっては」ディストレスである。
だからといってストレッサー(ストレス源)の全てが「無い方がいい悪いもの」ということにはならない。
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ストレスは確かにその人にとって不快なものですが、前回にも話したようにストレスはまったく個人的な問題なのです。
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・不快だと「感じた」モノがディストレスのストレッサーになる。
イライラしたり、胃に穴が空いたりなどの原因とされる、私達がおなじみのストレスだ。
だがこれは「何がストレスになるかは主観で決まる」ということになる。
「どう感じたか」が決定打になるからだ。
でかいヘビがそこに居たとして、爬虫類好きはヘビに頬ずりしたくなるかもしれないが、そうじゃなければやりたくはないだろう。見るのも嫌いだと言う者もいる。そういう主観の違いだ。
何が「良いストレス」なのか
・ユーストレスは心身にとってプラスになればそう呼ぶことが出来る。
マッサージも身体的な意味でのユーストレスだし、「ストレス解消でカラオケに行ってきた」というのもユーストレスと呼べる。
別の解釈では「程よい刺激」がユーストレスであるとしている。
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ユーストレスは適度なストレスがある状態のこと、ディストレスとは悪いストレスの状態
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こちらでは生産性や成長に繋がるストレスとしている。
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これは、嫌だなと思うことだったとしても、それを越えた先に何かを生み出したり、自分の成長につながったり、自分を奮起させやる気につながるというものです。
この場合は、そのストレスと向き合う覚悟をし、どのように乗り越えていこうかという戦略を立てる
必要があります。
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「ただし、限度がある」とは言っておこう。パワハラの言い訳にはさせんよ。そもそも主観の問題だし。
まとめると、ユーストレスは「いい刺激」、あるいは「今後自分のためになることに取り組んでいる時のストレス」だといえる。
ユーストレスとディストレスのまとめ
・まぁ、厳密な医学や科学としての定義と、実際に使われている概念としての言葉にズレが多少有るようだ。
ちょっとまとめてみよう。
ユーストレス:
「快」だと感じる刺激、程よいストレス、将来的にプラスになる/利益になることに対してのストレス。
言うなれば「刺激/試練」。
ディストレス:
「不快」だと感じる刺激、過剰なストレス、害にしかならない、いつまでも我慢するしか無い、耐えてもメリットが何もないストレス。
こちらは「苦痛」と称するに相応しい。
そしてこれらを決定するのはストレスを感じる者の「主観」である。
さぁ、あなたの悩みの種はどちらだろうか。
こうしてみてみると、対人関係はディストレスになりやすいだろう。
他人の性格は滅多に治ることはない。
一方、「やらなきゃいけないこと」だと自分で思っていることにまつわるストレスは、ユーストレスとなる。
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§ディストレスは排除したほうが良いか?
・ディストレスは無い方がいい、とは言い切れない。前述のとおり捉え方次第でストレスの良し悪しが決まるということは、長期的な視点でそのストレッサーが有益か無益かということには関係ない。
・例えば受験勉強が辛くディストレスだと思ったとしても、それは自分の将来のためだろう。
最もその「成果」を得ることが出来るのは自分自身であり(親のほうが張り切ってる場合もあるんだが)、自分のためにやっていることだ。
自分の「将来」と言う視点に立てば、そのストレスはユーストレスだといえる。
・また、対人関係でのストレスとしても、気にしなくて良いなら気にしないのが一番いい。
わざわざ「排除」しようとしてアレコレやるのはさらなるディストレスを産み出すことになる。
まぁ、「無理にでも相手をさせようとする」タイプの困った人間もいるんだが。
「嫌い」とか、「気に食わない」程度なら気にしないように心がけるのが建設的だろう。
実害がある場合は警察か弁護士へどうぞ。
好き嫌いと物事の価値は関係ない
・同じことが禁酒、禁煙、ダイエットなどにも言える。
「ストレスになるからやらない」というのは、短期的なストレスを気にしすぎて自らの将来的な利益や健康を放棄していることになるかもしれない。
これらは、やり遂げた者たちが過去を振り返った時に、「やっておいてよかった」と思うものだからだ。
・以上のように視野を広げれば価値が反転することは結構ある。短期的な視野も無視はできないが、長期的な視野で物事を判断するスキルも育てていきたい。
・断言できるのは、ストレスだと自分が「感じただけ」で物事を決めると後悔することになるだろうということだ。
これは本質的には判断基準が快不快、つまりは「好き嫌い」で決めているのと何も変わらない。
辛いと感じることに取り組む時には、特に「ゴール」を意識して取り組むのが良いだろう。
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