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何でも人のせいにする「ブレーマー」

何でも人のせいにする「ブレーマー」



9/12 文章内にリンクを追加、少しだけ加筆。

何でも人のせいにする、言い訳がましい、などの人間は結構な数いる。
全てにおいてそう振る舞うのではなくても、時々そういった行動選択をしてしまいそうになることは珍しくはないようだ。
自制できれば「まとも」の範疇だろう。

恥ずかしげもなく全力で人のせいにする者がいる。
他人を悪人に仕立てあげ、

「だからお前がやるべきだ」

と自分がやるべきことを押し付けたり、自分の都合で人を動かそうとする者。
或いは、

「あいつの方が悪いから自分は悪く無い」
「アレが原因だ。自分が無能なのではない」

と自分を慰め、何も改めず、一切成長しようとしない者たち。
これらを「ブレーマー(blamer)」と呼ぶ。

ブレーマーの実例



ヒューストン大学ソーシャルワーク大学院の教授が自己分析を元に発表したトークがある。
彼女が「自分自身がブレーマーであった」という話の中で騙った内容だ。
キッチンで2杯目のコーヒーを飲もうとしたところ、ガシャーン!カップをタイル張りの床の上に落として、コーヒーをぶちまけてしまった。
 カップは粉々に割れ、私の洋服はコーヒーまみれに。そこで最初に出た言葉は 「スティーブのバカ!!!」
 スティーブはブレネーの夫である。なぜ夫を責めたのか?その時の彼女の頭の回路はこうだ。
 夫の趣味は水球である。前の晩、彼は友達と水球をした。夫には「10時までに家に帰ってきてね。あなたが帰ってくるのを確認しないと、私は眠れないから」と言っておいた。
ところが、夫の帰宅は10時半。それによりブレネーの寝る時間も遅くなった。つまりはこうだ。
 「もし夫が時間通りに帰宅していたら、ブレネーは時間通りに寝れたはず。そしたら、今朝こんなに眠くなかった。だから2杯目のコーヒーを飲む必要がなかったんだ。そしたらこんな悲劇も起こらなかった。」
 ブレネーはカップを落とした途端、夫のせいにするストーリーが完全に出来上がっていたのだ。
注目すべきことは「カップを落とした途端」に上記の「他人のせいである理由」が思いついている点だ。
必死に考えた結果じゃない。一瞬で思いつき、そうだと確信し、相手を攻める。

もう一点、「不満自体は捏造ではない」と言う部分にも注目したい。
夫が早く返ってきたのなら、2杯めのコーヒーを飲もうとはしなかったかもしれない可能性は確かにある。

彼らブレーマーの言い分で明らかにおかしい点は「だからこれのせいだ」という原因と結果の繋がりの部分、その一点だけであり、言い分自体に注目すると恐らく騙されるだろう。
この場合では「帰りが遅くなったのは理由があったんだ」なんて話したら火に油だ。

結局のところ、「カップを割った」というのはただそれだけであり、ただそれだけなのに、「夫が早く帰ってこなかったせいだ」と話を拡大している。

彼らは「だから自分は悪く無い」と言う結論に達することができるまで話を拡大する。
哀れスティーブ。


「お前のせいだ」


メンタリストDaiGoのブログに典型的な例があった。
新幹線の乗り換え口と出口を間違えて通ってしまい、
駅員に八つ当たりしている男性を見かけたのです。

男性「(切符が)出てこないんだけど」

女性駅員「こちら乗り換え口ではなく、出口ですので・・・(切符を取り出して渡す)」

男性「ちゃんと書いとけよな!怒」

女性駅員「こちらに書いてあるのですが・・・(改札の切符投入口に大きく書いてある)」

男性「チッ!(悪態をついて立ち去る)」
駅員さんはかわいそうでしたが、
私はこの男性を見てくすくす笑ってしまいました。

自分の間違いを認められず、
他人のせいにするのは、
自らの「弱さ」を露呈しているようなものです。

まったくもって馬鹿丸出しと言えるでしょう。

一応言っておくが、改札口間違えたから馬鹿丸出しって言ってるんじゃなくて「他人のせいにする」という弱さを気づかず露呈した挙句に怒って強者のフリを続ける道化具合に馬鹿丸出しって言ってるんだからねこれは。

その言動に至る仕組みが分かれば分かるほど、こういった人間に対する嫌悪感は強くなる。
こういうのを見て笑えるくらいに私もなりたいもんだ。

それはともかく、このおっさんはただ単に「ちゃんと読んでなかった」ということを認められないから駅員に文句を言ったわけだ。

このようにブレーマーは一瞬で自分以外に責任を押し付けられそうな所を探す。
本当に一瞬だ。びっくりするくらい。

そして大抵の場合、その怒り方も尋常じゃない。
恐らく「逃げるか戦うか反応」になるほどに内心パニックになっているだろう。
つまりは小心者だ。多分轢き逃げとかするだろうね。


なぜ人のせいにするのか? その心理は?

1:自分は何もしなくていいから

他人が悪いということは、自分は被害者である。何も改めるところはないし、保護されて然るべきだ、と思っている。

子供の頃にでも学習したのだろうか。
こういった甘えた考え方を成人後も生き方として採用している者が目立つ。

その内、前後が入れ替わる。
何もしたくないから、保護や援助をしてもらいたから。
だから人のせいにするようになる。


2:臆病者の虚勢

一部の者は自分が間違いを犯したという事実を周知されるのが「怖い」。
普段人を馬鹿にしている分、馬鹿にされる側に回ることが何よりも恐ろしい。

だから人のせいにする。「自分が間違えたんじゃない。お前が悪いんだ」と。
そうすれば「被害者」になれるから。
尊大に振る舞うのは、自分に自信がなく、
大きく見せなければいけないからです。

小さな爬虫類や昆虫がよく、
自分を大きくみせることで敵を追い払うというのがありますが、
これと全く同じです。
ネット上の荒らしには他者承認欲求こじらせたかまってちゃんも多いのだが、論破されて逆恨みして顔真っ赤にして相手に粘着するタイプもいる。

これらは必死に「相手が悪かった/間違っていた」ということにして話を終わらせようとする。
言葉でボロ負けしていると、相手が何か別件で失態をしないかと周りをうろちょろし始める(これをディスカウントと言う)。

例えば相手が謝罪するなどの「既成事実」を作ろうとする、または別の失敗を取り出し、こじつけてくるタイプのブレーマーもいるので注意。


3:つじつま合わせ

その内しっかり記事にするかもしれないが、ADHDや痴呆症に見られる傾向に「つじつま合わせ」がある。

事態が発生するまでこうなると予見できなかった場合に責任の所在を問われると、その時点で初めて原因を考える。

加えて自分は身に覚えがない(本当に「覚えて」ないだけで犯人は本人)場合には、「だから自分のせいじゃない」と言える理由だけを探すバイアスが働く。

ADHDや痴呆症のせいでこういった言動をするというのではなく、覚えがないことに責任を問われるとこういった思考を取りやすいと言う話。

故にADHDじゃ痴呆じゃなくても普段無意識的に動きまわっていて、問題が発生するとつじつま合わせをする者はいる。

カサンドラ症候群と言って、こういった言動をする人間に「悪人/加害者」に仕立てあげられ、孤立させられる人間がいる。これもその内記事にするかもしれない。




予言しよう。これらの人間は必ず同じ問題を起こす。
当たり前の話だ。一切改めないのだから。

実際に悪意ある第三者のせいで被害を被ることはあるだろう。
そういった事態に陥った人間とも言い分は似通っているだろう。
見破り方は結局の所、こじつけかどうかでしかわからない。

そしてどこまでがこじつけなのかというのは人それぞれだ。
加えて第三者にはそれが事実かどうかもわからない。
だから彼らは今日も人のせいにするのだろう。

もしかしたら、我々も?

いずれにせよ、考えるのはその頭、言葉を吐くのはその口、やるのはその手だ。それでもなお「自分のせいじゃない」と言い、誰か/何かの所為にするというのなら、もう知らん。

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